この怖い話は約 2 分で読めます。

さて帰ろうかとしたら
真っ暗な窓から白い細い手が出て
俺らの足元にぽーんとマネキンの頭部を投げてよこした
それはマネキンの軽さではなくドジッという重い音を立てて落ち
地面の上でぐるんと向きを変えると両目を開いた
それからどうやって家まで帰ったか覚えていない
ものすごく息をきらしていて俺の家族からは変に思われた
その夜から俺らは二人そろって熱を出し、家族が迎えに来た友人は翌日入院までした
 
しばらくたってから昼にこの話をした別の友人ら数人と見に行ったら
家の前に俺らが拾ったマネキンの頭部が泥まみれになって転がってるだけで
そいつらには作り話だろうと言われた
その後俺は特に霊障らしいものはない
ただ入院した友人は大学のときに聞いたことのない難病にかかって入退院をくり返している

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bronco

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