Categories: 洒落怖

旅館のバイト

この怖い話は約 3 分で読めます。

何か腑に落ちない感じがあり同じことをYさんに聞くと鳥肌が立ちました。
「黒と白どっち見た?」と聞かれたのです。
私たちは出るのかどうかを聞いただけで夜のことは話してません。
親友が見たのは白でした。Yさん曰く白は問題ないのだが黒は厄介だということでした。

親友共々すっかり怖くなってしまい、白状して灰皿を用意してもらいました。
「まぁしょうがないね。火事だけ気をつけてくれ」と。
その日は早めに就寝しました。

次の日旅館に来て実質3日目の夕方、3階のパントリーで準備を進めているときのこと。
パントリーとは厨房から上がってきたお膳や酒等を置いておくちょっとした小部屋のことです。

パントリーからはコの字になっている建物の向こう側が見えます。「コ」の下線にパントリー上線縦線に客室とういう作りなのですが、
親友がパントリーから何気なく向こうの1階を見てたところ、変な人がいるのに気付いたそうです。

1階の廊下に並んでる等間隔の窓を行き来してる人がいる、そして何回か行き来したあと消えたというのです。
消えたと言ってもその窓と窓の間の壁から次の窓に現れなかったということなのですが、
電話でもしてたんじゃない?ちょうど壁の位置に部屋の入り口あって入ったんじゃない?そんなことで片付けてしまいました。

翌朝1階の掃除に行きその壁の位置に部屋がなかったのを確認してまた鳥肌です。
親友が言うには「黒かったような気がする」とのこと。

802 旅館人 sage New! 2013/03/26(火) 01:43:01.55 ID:gP2+dMyn0
そろそろマジか。と思ってきた頃従業員の方に嫌な話をされる。
「今日は人多いから蘭の間使うんだって」2階にある蘭の間。
従業員の人たちは口を合わせたように同じ話をする
「蘭の間だけは近づきたくない」蘭の間には甲冑を着て座っている置物?があります。
多分中身はマネキンか何かなのですが甲冑が本物のため、人と同じ大きさ。

「あの部屋だけはマジでヤバイ」そんなこと言われても支配人には逆らえません。
お膳を用意するために蘭の間の扉を開ける。いました。正面のド真ん中に堂々と座っている甲冑武者。
「これか~」と親友と眺め、近づき観察する。
と、親友が「こんなもんが怖いのかね?」と。「幽霊の話したからからかわれてるんだよ」といい甲冑を触る触る。
つっついてみたり挙句デコピンまでかます始末。「あの話マジだったらお前呪われるぞw」と言ったが聞かない。
「絶対なんもないってー」そうこうしてるうちに従業員の方が入ってきて準備再開。

無事仕事を終え、温泉に入り、布団をしき、明日、最終日へ。
という感じだったのですがどうも親友の様子がおかしい。
なんかそわそわしている。「どうした?」と聞くと「いや・・・別に・・・」と。
「まぁ落ち着けよ」といって二人して煙草を吸い、従業員からもらったお菓子を食う(旅館やホテルのテーブルに元々置いてあるアレです)
並んだ布団の間にゴミを置きそろそろ寝るかと電気を消す。

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