Categories: 洒落怖

「とーきのぼー」

この怖い話は約 3 分で読めます。

「だれ!?」って俺が聞くと無視してまたガサガサと草木を掻き分けて山の方に入っていく。
俺はおっさんを追った。
「おいおい待てよ!」
するとおっさんはヤブの中で立ち止まり、向こうを向いたままぶつぶつしゃべってる。
「え?なに? こっち向きなよ」
頭のおかしいおっさんが入り込んだと思った俺は、嫌になりながらも近づいていった。

よく聞き取れなかったんだが、おっさんは
たぶん「とーきのぼー とーきのぼー」って繰り返しつぶやいていた。

「え?何いってんの?」
俺はおっさんの頭をライトで照らした。
そのとたん、おっさんはものすごい勢いで山の中に入っていっちゃった。

549 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/30(水) 00:43:45.67 ID:cY098STr0
気味が悪かったのでそれ以上追う事はせず事務所に戻った。
しかし、外にあんな気色悪いおっさんがいるので眠れなくなった。
それから何かあったら嫌なので、責任者に電話をかけ、先ほどの出来事を伝えた。
「うん、まあ変人だろうな。たぶん何もないだろうから大丈夫だよ」
とか人ごとのように言われて終わった。

俺は例の『とーきのぼー』がやけに気持ち悪く耳に残り、怖かった。
で、仲のいい同僚に「おい、なんか変なのいるから来てくれよ」って電話した。
最初はねみーとかめんどくせーとか言って断ってた同僚だが、俺がしつこく頼み込んだので
空気を察してくれたのか来てくれることになった。

550 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/30(水) 00:45:13.14 ID:cY098STr0
人を待つってのはやけに時間が長く感じる。
30分くらい経ったと思って時計を見るとまだ5分しか経ってなかったり。
時間は夜9時を回った。
そろそろ同僚がくるはずだった。
でも来ない。
ぜんぜん来ないから電話した。
留守電になる。しばらくしてまた掛けるが留守電。
変な妄想が頭をよぎる。

もしかしてここにくる途中事故った?
やばい気持ちがそわそわして落ち着かない。
そんな感じで一階の休憩所でタバコをふかしていたら、
外で「ぎゃーーー!!」とか「わあああ!!」とか奇声が聞こえた。
実際、びびりまくりの俺だが、外に飛び出る。
すると、またもあのおっさんが奇声をあげて走り回っていた。
ついでに、いつの間にか濃い霧が出ていた。

551 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/01/30(水) 00:47:48.36 ID:cY098STr0
こりゃ警察に通報だと思い携帯を取り出すと、おっさんがわめきながらが突っ込んできた。
「たーすーけーてえええ!!」
助けてもらいたいのは俺の方なのだが、おっさんの青白い鬼気迫る顔に動揺した俺は携帯を落としてしまった。
次の瞬間、突っ込んできたおっさんは俺の携帯を踏んづけた。
バキっと携帯が折れた音がした。
俺の頭の中でも何かがプチっと切れた音がした。

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