この怖い話は約 3 分で読めます。
観光の疲れもあって、風呂から上がってすぐに寝息を立て始める班員たち。転校生についてもそれは同じであった。
ただAくんは、ふとした悪戯心で…転校生の手袋を外そうと考えていた。
A(…もう寝たよな?…よーっし…)
Aくんは、そっと転校生に近づく。そして布団をめくり、やはり寝ている間も付けたままだった手袋にそっと手を伸ばす。
そして…躊躇いなく、それを外した。
A「うわっ!!」
…Aくんは、思わず悲鳴を上げていた。手袋の内側には…見るも痛々しい”痣”があったのだ。
その悲鳴に気付いたのか、転校生はゆっくりと目を開いた。そして…ガバッと飛び起き、外された手袋を見た。
981 名前: 『手袋』3 2006/08/30(水) 00:04:24 ID:ouZ+ctOU0
Aくんは、謝ろうとしたのだが…転校生がそれを制した。
転「…触っちゃったんだね。」
Aくんは、もう一度謝ろうと口を開いたが…今度は声が出なかった。
…転校生が、己の首を突然両手で掴んだ。そして…ゆっくりと絞め始めたのだ。
転「もう、ダメだよ。僕が痣を触ってしまった人も、僕の目の前で死んでしまった。」
ゆっくりと、その手に力がこもっていくことがわかる。ギリギリ…と音が聞こえてくる。
転「自分の意思なのか、何か得体の知れない者の意思なのか…わからないけど。」
そこで少年の台詞は途切れた。もはや声が出ないのだろう。Aくんは、目の前の少年を助けることもできずに…がたがたと震えていた。
そのうち少年は目を閉じ、ばたりと床に崩れ落ちた。放心状態のAくんは、少年から目をそらすこともせず…ただただ眼を見開いていた。
ところで、まだAくんは気付いていない。自分の右手の甲、丸く浮き上がった不気味な痣に…
(´・ω・`)その後のAくんの行方を知る者はいない…精神病院に入ったという噂もあるが、真偽の程は…
ただ一つだけ言えることは…彼もまた、”手袋”をはめているであろうこと。
不用意に他者の秘密を暴かないように…待ち受ける結末は…”死”そのものかもしれないのだから…
さっきのより短くしましたが、わかりにくくなってしまったでしょうか?では、終わります。
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