Categories: 洒落怖

いいひと

この怖い話は約 2 分で読めます。

748 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/08/07(月) 17:47:11 ID:aDJXcab70
「Aすまん、お前をつけていたんだ、おまえのことが心配で。」
しかし、Aは担任など目に入っていないのか、脇を通り過ぎました。
そうして、人形に話しかけ始めました。
「もう足も古くなっちゃったね、とりかえなくちゃ。やっぱりつくりものの皮膚じゃ
いやだよねぇ、人間の皮膚じゃないと、ふしぜんだもんね。大丈夫、
ボクが今度病院にお願いして、人間の皮膚をもらってきてあげるから。大丈夫だよ。
うん、ぼくね、昨日きみにあったときに恋したんだ。こんな気持ちはじめてなんだ。
ぼくはかならずやりとげるよ。
こんなところに一日も放っておいてごめんね、さあかえろう、かえってお風呂に入ろう…」

担任は、謎がとけたような思いがした。Aはもとより人間など相手にしていないのだ。
そういえば家庭訪問の折、一つ不審な点を家族より耳にしたのを思い出した。

「 うちの子、誰とも口を利いたことがないんですよ。ええ、うちの誰とも」

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