Categories: 洒落怖

文明の利器を利用

この怖い話は約 2 分で読めます。

私は「ギャッ」とうめいてしまった. Aはうつむいて無言だった.
ラジオからは「早く戻って」と声が続いた…
さらに怒った感じで「早く…」と聞こえてきた辺りで, Aが堰を切ったようにキレてラジオに罵声を浴びせだした.
「ふざけるな!!」「昼間からまとわりついてんじゃねーよ!!」「キレたいのこっちだ!!」
「お前なんざ消えちまえ!!」「失せろ!!」的なことを矢継ぎ早に言いながら, ラジオをガンガン殴ってた.
運転しながらキレてるAの横顔を見たら, 涙流しながら鬼のような形相してた.
数分後, またAは無言になったというか眠ってた.
いつの間にかカーナビの目的地は消えており, ラジオからも声が聞こえなくなっていた.
家についたところで, Aを起こした.
「昼間からまとわりついてた」ってところが気になって, どういうことか聞いたが「何のことだ?」返ってきた.

そもそも, 最初の「おろしてよ」辺りで意識がなかったらしい.
キレてたあんたはなんなんだよ?とか, 昼間からってなんだよ?とか, いろいろ疑問が残ったが大事に至らなくて良かったということで, めでたしめでたしとなった.
それ以来, Aと私はBの車に乗らないことにした.
Bのお迎えに関してだが, 何故か私の車のバッテリー上がりが直っていたので, 私の車で行きました.
私の車からは怪奇現象は起きなかったし, 事故を起こしそうになるとかもなかった.
Bには「俺の車で充電したのかよ!?」と怒られたが, とりあえずそういう事にしておいた.
怪奇現象については伏せてカーナビ故障してるぞと言うと, 故障も何もカーナビ使ってないから線を切ってあると返ってきた.
最早, 「そうか…」としか言えなかった.
ちなみにAがキレるところを見たのは, 後にも先にもあれが初めてです.
カーナビやラジオの件も怖かったけど, あの時のAの顔は恐さと意外さで今でも頭に焼き付いている.

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

迷い

霊とかとは全然関係ない話なんだ…

6年 ago

血雪

全国的にずいぶん雪がふったね。…

6年 ago

母親の影

私が小6の時の夏休み、薄暗い明…

6年 ago

閉じ込められる

彼はエレベーターの管理、修理を…

6年 ago

彼女からの電話

もう4年くらい経つのかな・・・…

6年 ago

テープレコーダー

ある男が一人で登山に出かけたま…

6年 ago