Categories: 洒落怖

謝り続ける声

この怖い話は約 3 分で読めます。

816 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/07/31(月) 22:35:42 ID:EMpC2lKI0
話を戻すね。
その写真のさ、女の子の顔が腫れ上がってんだ、マジに。
俺一気に血の気引いてさ。
「帰ろう、何かやっぱりここ気味が悪い」
って、予定より一日早く帰ってきたのよ。
車の中で彼女がずっと「あの声のせい?」とか言ってたけどスルーしてたのね。
写真に気付いてなかったみたいだったから。
で、十分離れたところでその話をしたら、彼女も青くなってさ。
そっからはもう沈黙。
何時間も無言で運転、彼女も前見たまま。
やっと見慣れた道に戻ってきたあたりで、お互いにホッとしてさー。
「しかし大変な旅行になっちまったなー」
『そうだねー』
「…」
『…』
「…ごめんなさい」(←無論俺たちの声じゃない)

817 名前: 本当にあった怖い名無し 2006/07/31(月) 22:36:23 ID:EMpC2lKI0
マジで青くなった。
運転しながら目の前真っ暗になったぜ。
もしかして俺たち、連れてきちゃった?憑いてきちゃった?とか思ってさ。
もういてもたってもいられなくなって、速攻そのボンボンに電話したんだ。
そしたらそのボンボンも同じ体験したんだって。話してくれた。

で、その時も同じように、家に帰ってきてからも「ごめんなさい」が続いたんだって。
ボンボンもまだ子供だったから、とにかく自分もごめんなさい、ごめんなさいって言ってたらしい。
で、ある時「俺じゃないんです、違うんです」って言ったらそれ以来「ごめんなさい」はなくなったらしい。
一体あの家で何があったのか、それはボンボンも分からないって。
ボンボンの親父に聞いてみても、何も知らないって返ってきたんだって。
元々あの別荘は、その親父の友人から安く譲ってもらったんだそうだよ。
その親父の友人ってのは今は行方不明なんだと。
写真の事も聞いてみたけど、それはボンボンも覚えてないとさ。
確認したくもないってぶっきらぼうに言われた。

以上、実害はなかったけど、俺はとてつもなく怖かったってお話。
例の「ごめんなさい」はボンボンの言う通りにしたら本当に聞こえなくなった。
もしかしたら誰か探してるのかもしれないな。

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