Categories: 洒落怖

自転車に乗る夢

この怖い話は約 3 分で読めます。

618 本当にあった怖い名無し sage 2013/09/23(月) 05:59:46.98 ID:4ccit6h+0
夢が進むにつれて、Kにはこの夢が何を意味するのかわかったのだろう。
夢のことを知る俺とHには相談できなかったと語った。口に出せば、正夢になりそうだったから。
Kは眠るのが怖くなった。場所を変えれば夢を見ないかもしれない。アパートを出て友達の家に転がり込んだ。
しかし、夢は毎日容赦なくやってきた。ほんのちょっとのうたた寝の隙にも。
昼夜問わず一日一回必ず。正確にリアルに・・・

「俺は自殺の夢を見ている!」

Kは真っ青になって震えていた。
「この後は何を見せられるんだ?最後まで見たら俺はどうなるんだ?」
もちろん俺とHには、返事のしようがなかった。
Kによると、夢の中のKは「明確な意志を持って」そこへ向かっているのだと言う。
現実のKに自殺願望はないのだが、夢の中のKの自我は淡々と目的を果たそうとしているのだと。
俺とHはとにかく、半狂乱のKを必死でなだめた。
「現実でお前はちゃんと生きていて、自殺なんか絶対にしない。俺たちが絶対にさせないから!」

その日の夜、Kは友達の家を出て、俺たちと一緒にアパートのKの部屋へ戻った。
当面は、俺とHでできる限りKから目を離さないことにしたからだ。
俺はその日、バイトが夜のシフトでどうしても代わりが見つからず、仕方なくKをHに任せて出かけた。
HはKのアパートで、Kを見張りながら一晩すごすことになった。
二人には何かあったらすぐ連絡するよう念押ししていた。
バイト終わっても終電過ぎてKのアパートには戻れず、特に連絡もなかったから俺は寮で寝ることにした。

翌朝7時頃。Hから電話があった時、俺は疲れてすっかり熟睡していた。
Hは「Kは無事だけど、大変なことになった。とにかく早く来てくれ!」と言う。
電話で事情を聞こうとしたが、Kをなだめるのに手こずっているようだった。
Kの声もしていたが、何を言っているのかよく聞き取れなかった。
俺は急いでKのアパートへ向かった。

623 本当にあった怖い名無し sage 2013/09/23(月) 09:45:18.11 ID:4ccit6h+0

Kは多少落ち着いたのか、泣き腫らした目でぐったり座り込んでいた。
しゃべる元気もないようで、俺はほとんどの説明をHから聞くことになった。
Kは明け方に、またあの夢を見てしまったらしい。

 夢の中で。Kの目には、一面の、青い空が広がっていた。
 線路の上に、仰向けに、寝転がって。
 体の下に、近付いて来る、振動を聞きながら。

俺たちは全員、もう時間がないとわかった。
次の夢を見てしまったら、何か恐ろしいことが起きると思った。
Kは今確かに生きているが、これは明らかにおかしい。正夢じゃなくても、この夢は絶対に異常だ。

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bronco

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