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548 赤と青の炎 ◆cmuuOjbHnQ sage 2007/12/03(月) 05:14:21 ID:SMU8HFLJ0
日本人の丹田力の強さは昔から定評があったようである。
中国や朝鮮の呪術師や祈祷師の中には、攫ってきたり買ってきた倭人の娘に子を産ませ、その子に術を仕込んだ者も多いそうだ。
逆に、中国武術の門派には、今でも「日本人に教えてはならない」とされるものがあるらしい。
反日感情や日本人蔑視もあるが、彼らが長い時間をかけて基本功を行うことによって得られる丹田力を日本人は生来的に高いレベルで持っているかららしい。
日本人に技を教えると、丹田力の優位を利用して自らの体質に合わせて改変してしまうらしい。
また、その門派の意図しない方法で力を出し、日本人的な体の使い方で技を使うので正しく習得させる事も困難だということだ。
門派伝来の技を改変し広める日本人の存在は、伝統の技を継承し守ってきた彼らには許し難いもののようだ。
マサさんは、日本が武道・武術大国となったのは、武士による支配も大きいが、日本人のこのような「体質」が背景にあると見ているようだ。
朝鮮人的な身体用法であるテコンドーも、日本に普及すると、日本人的な改変が加えられて全く違ったものに変質するかもしれないと言う事だ。
俺は、権さんにテコンドーの指導を受けた。
蹴り技も確かに凄かったが、驚きを隠せなかったのは攻撃の苛烈さだった。
オリンピックの中継等で見たものとは似ても似つかない非常に攻撃的な、武道と呼ぶには余りに殺伐としたものだった。
ひたすらに攻撃し、効果的に技を行使する為には力の加減などは一切出来ない。
激しい動作や速度の中で動的にバランスを取るので、力を抜いたり速度を落とすと非常にコントロールがしにくいのだ。
一旦攻撃に火がつくと加減や歯止めが効かない・・・何とも朝鮮人的ではないだろうか?

549 赤と青の炎 ◆cmuuOjbHnQ sage 2007/12/03(月) 05:18:30 ID:SMU8HFLJ0
次にマサさんが、俺に「気」の操作法を学ばせる為にやらせたことは「三戦」よりも俺を驚かせた。
それは「立木打ち」だった。
「立木打ち」とは、薩摩の剣術として有名な示現流の稽古法である。
奇声を上げながら素早く、息の続く限り棒で柱を打ちつける。
俺は、丹田に力を込めながらゆっくりと行う素振りで、木刀(棒)を振る動作と丹田の操作を一致させる感覚を身に付けてから「立ち木打ち」の稽古に入った。
この「立ち木打ち」の稽古は「陽」の気を引き出して、人間の身体能力やその他の能力の「リミッター」を意識的に外すのに最適の訓練なのだ。
先に、「陽」の気が頭に入ると人は一時的な発狂状態に陥ると述べたが、逆に発狂状態の人間は激しく「陽」の気を発しているそうだ。
人間は生命力の源である「陽」の気を浪費しないよう、必要以上に「陰」の気を発散されやすい「陽」の気に変換しないように本能的にリミッターをかけているそうだ。
それが、「発狂状態」や激しい感情に囚われた状態になると取り払われて、強い「陽」の気が発生する。
「陽」の気には肉体を賦活化して身体能力を高めると共に、悪霊や魑魅魍魎を弾き飛ばす効果がある。
朝鮮の「泣き女」の風習をご存知の方も多いと思うが、あれは「狂ったように泣く」ことで「陽」の気を発生させ、悪霊から身を守る意味があったのだ。
示現流の「立木打ち」にも同様の効果がある。

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