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A「ねぇ、昨日の音・・・アレってコレじゃぁ!?」
コウ「ああ、やっぱり?俺もそんな気がする」
しかし、Aさんもコウも、他の人の気分を害するのも何だし、音こそすれ他にはなにもなかったので、今日もそのまま同じ部屋で寝ることにした。
飯を食べ、風呂に行き、トランプ、UNOなどをして遊び飽きると、別部屋の4人は部屋に引き上げていき、コウたちも布団を敷き、就寝。
はじめはぐっすり眠っていたコウだがやはり、目が覚めてしまったようだ。
時間を見ると時計は丁度2時を指していた。
「ねぇ、起きてる?」
Aさんの声だ。
コウ「ん、ああ、Aさんも目が覚めたんだ」
A「うん。コウもやっぱり目が覚めてたのね。」
コウ「なんか、変だね。昨日、俺とAだけが音を聞いて、そして、今起きているのは、俺とAだけ・・・」
A「うん。変だよね・・・」
なんて二人してひそひそ声で話していると・・・
「カリッ・・・カリッ・・・カリッ・・・
ガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・
カリッカリッ・・・
ガチャガチャ・・・」
コウ「始まったよ。昨日と同じだ・・・」
A「イヤ。怖い・・・」
そしてまた、二人でその音に聞き耳を立てる・・・
その時の二人の脳裏には、先ほど見た日本人形がガラスケースのドアを開けようとしている様が鮮明に思い描かれる。
コウ「・・・」
A「・・・」
「ガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・ガチャ・・・ガチャガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・ガチャ・・・ガチャガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・ガチャ・・・ガチャガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・ガチャ・・・ガチャガチャガチャ・・・ガチャガチャ・・・ガチャ・・・ガチャ」
コウ「・・・」
A「・・・」
「ガチャ・・・ガチャ・・・
キィィィィィ~~~カッチャ・・・
ボタッ・・・
カサッ・・・カサッ・・・」
コウ「!!!!!」
A「!?!?!」
コウ「ねぇ、やばいよ。出てきた!!」
A「う、うん。怖いよう・・・」
「カサッ・・・カサッ・・・カサッ・・・カサッ
ねぇ・・・ドコ?・・・ねぇ・・・ドコ???」
コウ「や、やばい!!こっちに来る!取りあえず、電気を付けて他の人を起こそう。Aは電気を付けて。俺が他の人起こすから。」
A「うん解った」
コウは、他の人の体を揺さぶり起こそうとするが、一向に起きる気配のない他の人・・・
深い眠りについているためだろうか?
コウは思い切って、ビンタしたり両手で肩を押さえて、思いっきり揺さぶったりしてみたが、他の人たちは起きない。
AはAで電気を付けるために蛍光灯から伸びているヒモを引っ張るが、電気は一向につかない。
コウ「や、やばい・・・起きないよ・・・」
A「ど、どうしよう!?電気付かないよ!!」
思い切って外に出ようとも考えたがそのためには、その人形の居る部屋を通過しなければならない。
電気もつかず、他の人も起きてくれない。
コウたちは、その部屋の一番隅まで行き、身を縮めるようにしながら二人で寄り添っていた。