この怖い話は約 2 分で読めます。

647 本当にあった怖い名無し New! 2012/03/15(木) 01:55:54.49 ID:U5OExjf40
その道を、夜中に通ることになった。というのも、その時の宿泊プランは夕食抜きだったからだ。
「まあ温泉町なら何かしらあるだろう」と思っていたのは全くの見当違いで、
しなびた温泉町、夜中には何の活気もなく、飲食店などは全くなかった。
それで、その峠を通って、市街地にでることになったのだ。
食事を終えての帰り道、その峠道。そんな話を聞いていたものだから、彼女と「恐いねえ」という話しをしながら車で旅館に戻る峠道を走る。
そこで彼女が調子にのって、恐がらせてくる。
理由はあまり覚えていないが、なぜかとても腹立たしくなって、
僕は人気も車通りもまったくない、その峠道の途中で、車を急停止させ、エンジンを止め、ライトを切った。
驚く彼女。
僕もいまだになぜあそこでああいう行動に出たかわからない。
でもとにかくそれが間違いだった。
少し「心霊スポットでひやかしたりするの、やめてくれないかな。恐いでしょ?例えばこうしたら」と
カーステも消え、真っ暗で静かになった峠で、そう彼女に言う。

651 本当にあった怖い名無し New! 2012/03/15(木) 02:06:35.87 ID:U5OExjf40
彼女が完全に引いてしまっているので車を出そうとすると(今思えば当たり前だ、情けないことをした)
「コツン、コツン」と2回、大きめの小石が車のボンネットに当たる音がした。
「何、今の?」と彼女。怒っていた僕は「さあ」と取り合わない。

 
オチがイマイチで申し訳ないが、実話なので許してほしい。
自宅に戻って数日、その心霊好きの友人にだけ、この話をすると、
「ああ、間違いなく、旅館に連れてきちゃったね。あるいはもしかしたらその旅館にもともといたのかもしれないけど。とにかく小石は乗車したよというサインだったと思うよ」
と言われた。
 
本当にそれと団体客がつながっているかはわからないが、
あの団体客の姿は、いまだに忘れられないおかしな光景として頭に残っている。

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