この怖い話は約 3 分で読めます。

手短にと思いましたが長くなり、連投になります。煽りは覚悟しています。

1.
一昨年、会社の友達3人と東北に車で旅行に行った時の話です。
会社はソフトハウスで、とあるシステムの完成祝いでした。
閑散期だったので予約はせず行き当たりばったり。
最悪は車(エスティマ)の中で寝ましょうね、という小旅行。
かなりの山奥で●●荘という看板が目にとまり、よし今夜はここにしようという事になりました。

到着すると、年季の入った規模の小さな旅館でした。
私「ごめん下さい、予約していませんが泊めていただけますか?」
ご年配の女将「申し訳ありませんが、うちはご予約のお客様だけでございます。」
田中「食事がなくても、泊まれるだけでもいいんですが、どうにか・・・」
村田「今当日予約ということで・・・ダメですか?」
女将「そういわれましても…」
私達「お願いします。」
と、ごり押しして、離れの部屋で良ければということで、どうにか泊めてもらえることになりました。
部屋に通され、とりあえず座卓に座って一段落。
離れというのは本館に廊下1本でつながっている別館でした。

田中「離れって、何だろ、混んでいるのかな」
村田「若い女性客でもいるといいねぇ」
みたいな話をしていましたが、少なくとも車は私達の1台だけで、ロビーも閑散とした雰囲気で静かでした。

二人は風呂に行くといい、私は一休みしてあとで一人でゆっくり入ることにしました。

409 本当にあった怖い名無し sage New! 2013/08/24(土) 22:43:55.55 ID:IoFDoXcaP
2.
私は畳の上に枕を出してすぐに寝入ってしまいました。
突然、体を揺すられて目が覚めたのですが、誰もいません。
二人にからかわれるのもしゃくに障るので「お前ら何やってんだ」っとハッタリをかけたましたが反応はなく、シーン。
肩か背中を揺すられた生々しさだけは体感として残っていました。
妙な感覚でしたが、夢か何かか、さほど気にも止めず再び眠りにつきました。

ふと目が覚めた時、後ろに誰かがいるような気配を感じました。
奴らがまた脅かそうとしているのだろう、逆に脅かしてやろうと思い勢いをつけてバッと寝返りをうった時です。
私の目に飛び込んできたのは、顔面血だらけの女が両手をもがくようにガリガリしている姿でした。
私はもんどりうって「ぐうわぁぁぁぁ」と叫んだ時、その自分の声で目が覚めたのです。
回りを見ても誰もいません。瞬間何がなんだかわからず、心臓がバクバクしながらも冷静になろうと上体を起こし息を整えました。

そしてまもなく二人が帰ってきたのですが、二人の表情がこわばっていて神妙です。
田中が「ここはやばいかもしれない、キャンセルしてここを出よう。」といい、村田も無言で頷いています。

話を聞くと、二人が風呂に入った時、一人の男が湯船につかっていたそうです。
湯気で良く見えなかったそうですが、彼らは「失礼します」と挨拶しながら湯船につかり、雑談しながら旅の醍醐味を満喫していました。
かなり長湯していたそうですが、奥の男は俯き加減のまま身動き一つしなかったそうです。
聞いていて、私はついさっきの事もあり、恐怖な雰囲気になってきたので「ま、でも裸の幽霊というのも聞いたことないよね」とちゃかしましたが二人は笑いません。

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