この怖い話は約 3 分で読めます。

ええとこんばんは。
皆さんは赤口(しゃっこう)さまって遊び知ってますか?
こっくりさんみたいなものなんですがこっくりさんは占いとかの為じゃないですか?
赤口さまは違うんです。
赤口さまは呪いの為。
つまり根本的に目的が違うんですね。
ここで「そんなの聞いた事ねえよプゲラ」って人がほとんどだと思います。
それもそうでしょう。
これはもともと『表』の遊びではありません。
もともと『遊び』という言葉は今使われている意味ではなかったそうです。
『神』との交信の様な意味だったそうです。
この遊びはそういった意味の『遊び』なのです。
前置きが長くなりました。
私がこの遊びを知ったのは去年の事です。

同僚のSと飲みに言った時の事でした。
「Oのヤツ、ホント腹立つな」
ポツリとSが漏らした言葉に私はおおいに賛同しました。
Oというのは私達が所属していた部署の上司で、性格が悪い上に部下の手柄を横取りしたりするような人間で職場の皆に嫌われていました。
しばらくOの悪口を言っていた私達ですが
「なぁ。Oに一泡吹かせてみんか?」
興味を持った私はSに詳しく話しを聞いてみました。

聞くところによるとSの実家の方には赤口さまという呪法があるそうです。
それを行えば呪った相手に様々な危害を与えられるというのです。

酔っていた事もあり私は
「やろうやろう!」
と承諾してしまいました。

それから一週間後の事です。
私の携帯にSから電話が入りました。
「おうKか?こないだ言ってた赤口さまやるからHの家にきてくれや」
すっかりそんな話など忘れていた私は正直めんどくさいのでいやでしたが、渋々行く事にしました。

軽く着替え車に乗り込みHの家に向かいました。
「いつのまにかHまで巻き込みやがって・・・」
そんなことを考えながらHの家に着きました。

中に上がるとSとHが私を迎えました。
「おう、よくきてくれたな。これ3人じゃないとできんのよ。」
そういえばこの間もそんな事をいっていました。
「これやるには3人じゃないとできん、できんのよ。」
なぜ3人なのかはその後のSの説明で解りました。

まず赤口さまをやるには3人が等間隔で三角形になるように座ります。(正三角形ですね)
そして3人の前に一枚ずつ紙を置きます。
紙には50音を書いておくのですが今私達が使っている『あいうえお』ではなく『いろはにほへと』のほうで書きます。
そして裏面に自分の名前を書きます。(Sの前の紙ならS、Hの前の紙ならHです)
一人目は二人目の方を向き二人目は三人目の方を向きます。
3人目は三角形の中央を向きその中心に赤口さまへの供え物と同じく50音を書いた紙を置きます。(ちなみに「供え物」はSがどこからか拾ってきた野良猫でした。遊びでも気味が悪いと思いました)

「じゃあ始めるか」
Sに教わった通りに私とHは怪しげな言葉を紡ぎました。
順番はH→私→Sです。
H「一つ一人の恨みを連ね」
私「二つ二人の恨みを重ね」
S「三つ御霊を御呼びしたい」(だいたいこんな感じでした)

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