Categories: 犬・猫、動物

生き延びた理由

この怖い話は約 3 分で読めます。

702 本当にあった怖い名無し New! 2008/03/19(水) 02:47:48 ID:iY7s/mEzO
友達のAの話。
Aは小さいアパートに住んでいるのですが、人当たりの良い性格もあってか、近所付き合いも円満で、特に隣の部屋に住んでいる男性(B)とはかなり宜しくやっていたらしい。
暇があればお互いの部屋を行ったり来たりするほどの仲だったんだと。
ある晩、いつものようにBの部屋に行くと、今まで綺麗だった部屋の中がめちゃくちゃ散らかっていた。
驚いて何があったのかと聞くと、Bは「探しものをしていた」と答えた。
Aは納得したが、今考えると、探しものをしていた割には散らかり方が尋常では無かったらしい。台所の三角ボックスが床に落ちて、残飯が散乱していたくらいだから。
一応片付けるよう促してみたが、Bは「このままでいい」の一点張り。まぁ他人の部屋の事情なんかどうでもいいので、放っておいたらしいのだが。
その日は一晩中、Aが持ってきた酒を飲みながらバカな話をして盛り上がっていた。
703 本当にあった怖い名無し New! 2008/03/19(水) 03:07:45 ID:iY7s/mEzO
ある休日、友達(ていうか俺w)との約束の時間ギリギリで、アパートの階段を駆け降りていると、大家と出会った。
結構急いでいたので、軽い挨拶程度で済ませようとしたが、いやに引き留められる。
長々とどうでもいい世間話をされ、だんだん苛立ってきたAは、無理矢理話を終わらせようとした。
すると大家は急に真剣な面持ちになり
「実はね、あなたの隣に住んでる○○さん(Bの苗字)、ここ3ヶ月くらい家賃滞納してるのよ。催促してるんだけど、いつも逆ギレされるの。タダで住ますわけにはいかないんだけど、追い出すのも気が引けて…。あなたからも言っておいてくれない?お願い。」
と言い、Aの生返事を聞く前に去っていった。
その晩、昼間のことなどすっかり忘れてしまっていたAは、いつも通りBの部屋に行く。
チャイムを鳴らすも、部屋の明かりは付いているのに出てこない。
Bは真っ暗の中じゃないと眠れないということを知っているので、居留守を使われていることに腹が立ち、何回もチャイムを押した。
何十回目かのチャイムを押した時、部屋の中から激しい物音が聞こえ始めた。何かを投げつけているのか、ドアにも何度か強い衝撃が走った。
怖くなったAは、自分の部屋に帰ったが、いてもたってもいられなくなり、その晩は友達(またしても俺w)の家に泊まった。

704 本当にあった怖い名無し New! 2008/03/19(水) 03:23:44 ID:iY7s/mEzO
それからBの部屋に赴くことは無く、マンションの付近で見掛けることも無くなった。
いつも夜中になるとBの部屋から激しい物音が聞こえてくる。Aは明らかにおかしい隣の部屋の様子に少しばかり心配したが、怖さのほうが上回ったのと、騒音がうるさくて眠れず、ストレスが溜まり、ついには友達(つーか俺w)の家に半居候的な感じになっていた。
そんな生活が三ヶ月間続いた。
そろそろウザくなった俺は、無理矢理Aを追い返した。
Aも申し訳ないと思っていたのか、意外とすんなり帰ってくれた。
結局その日は一晩中静かだったらしい。
Aはアホなので、「あ、あの時はちょっと病んでただけだったんだな」と安堵した。
次の日、久しぶりにBの部屋で酒でも飲もうと思ったAは、コンビニでウイスキーを買い、Bの部屋を訪れた。
が、チャイムを鳴らしても出ない。

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