Categories: 犬・猫、動物

生き延びた理由

この怖い話は約 2 分で読めます。

706 本当にあった怖い名無し New! 2008/03/19(水) 03:40:42 ID:iY7s/mEzO
部屋の明かりもついていない。
しかし、時刻はまだ19時。いくら早寝早起きのBでも、こんな時間に寝ないだろう。
嫌な予感がしたAは、Bの部屋のドアノブを捻った。
ガチャ…
しずかにドアが開く。
微かに開いた隙間から、異臭が漏れてきた。
咳き込みながらも思い切ってドアを開け放つと、そこには見るも無惨な部屋の中と、Bの姿。
様々な家具が倒れて、カビの生えた残飯がそこらへんに散らばっており、壁の所々に血痕が付いていた。
そしてBは、地獄のような部屋の中で、見たことも無いような色をして死んでいた。
所謂「ミイラ化」というものだ。
何ヵ所か、何かに食われたのか、不自然に骨が見えている部分があった。
その後は警察が来たり何なりで大変だったらしい。

しかし、俺がそれ以上に怖かったのは
Bは猫を大層可愛がって飼っていたらしいのだが
その猫が生きていたことだ。
なんでも、主人の肉を食って生き延びていたんだと。
その猫は人間の味を知ってしまったことによって凶暴化する恐れがあるので、保健所で殺されてしまうらしい。

Aは即行引っ越したかったのだが、予算が無く、未だにあのアパートで暮らしてる。

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