この怖い話は約 3 分で読めます。

223 本当にあった怖い名無し 2007/06/29(金) 19:31:32 ID:0HwgPZ+20
⑤あや子ちゃんは、知らずにDVDを購入し、知らずに呪いを行わされていたわけだ。
しかも、呪う対象は、愛する自分の母と弟・・・。
「は“あぁぁぁぁぁぁっっつつつ!」 あや子ちゃんが突然絶叫し、泡を吹いて
その場に倒れた。病院に運ばれたが、即死だった。遺体解剖の結果、彼女の胃と腸からヒトの脳組織が発見された。

224 本当にあった怖い名無し 2007/06/29(金) 19:35:05 ID:0HwgPZ+20
⑥~後日談~
あのDVDを見つけた。しかも、彼女の棚から。ジャケットは違うものに変えられていて、
簡単に見つからないようになっていた。おれは彼女に問い詰めた。
「なんでお前が持ってんだよ!?」
「最近はじめたの。ダイエット。DVD、買っちゃった。」
映像は、踊っている人物と床のマークが違うものの、踊りはほとんど同じだった。
「コレ、お前が危険だって言ってたやつじゃんか!」
「え、そう?気づかなかった・・・」
彼女は少し上の空だった。ソワソワしだし、嘘をついているとわかった。
「お前・・・まさかコレ見て踊ってないよな・・・?」

225 本当にあった怖い名無し 2007/06/29(金) 19:37:55 ID:0HwgPZ+20
⑦なぜ彼女が持っているのか、いったい何のDVDなのか、しつこく問い詰めると、彼女は言った。
「怒らないでね・・・ここにあるのは違うやつなの。あや子のとは違って、自分が
嫌いになった人間を呪い殺すものなの。」
とつぜん携帯が鳴った。おれの携帯だ。
「おい!大変だ。」 友達からだ。
「タカシが死んだ!あんなに昨日まで元気だったのに!」
頭が・・・白くなった。彼女がうつむいて言った。
「ごめんね、黙ってたけど、タカシくんと浮気してた。でも、あたしは遊びだったのに
あいつったらしつこくてさ。嫌いなのよ、しつこい人って。」

226 本当にあった怖い名無し 2007/06/29(金) 19:39:21 ID:0HwgPZ+20
⑧「お前・・・まさかタカシを」
「う、ごめん・・・」 彼女は手で口を押さえながら、小さくゲップをした。
臭いが漂ってくる。胃から臭う異様な、腐ったようなニオイ。
「あたしを許して。許して。・・・ちゃんと一番好きなのは、あなただから。」
ふと彼女ごしに、向こうの机に目がいった。あや子ちゃんが持っていたDVDの
ジャケットがある。一番大切な人間を呪い殺す・・・。

彼女はニッコリと笑った。目が、焦点が合っていなかった。
これからおれは、どうすればいいんだろう。

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