昔田舎で起こった恐ろしい話

この怖い話は約 3 分で読めます。

18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:50:40.22 ID:8Bp+h5fP0

A「やっぱ行き止まりじゃねーか」
B「まぁ待ってよ。ほら、コレ橋の跡でしょ?あっち(対岸)にも道があるし。」
A「ほんとだ」
B「戻ろうぜ。旧道の目印も聞いてあるからさ。」

そこから引き返してカーブを曲がっていくと、カーブの付け根あたりでBが道の脇を指差した。

B「ほらこの石。これが旧道の分岐だ」

人の頭ぐらいの大きさの、平べったい石が2つ並んで落ちていた。
ひとつは中心がすこし窪んでいて、B曰く昔はここに地蔵があったんだとか。

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:51:18.03 ID:8Bp+h5fP0

県道方面から見てカーブの入り口を左側、濃い藪が広がってるなかで
確かに藪が薄い一本のラインが見える。
藪の中は緩い土がヌタヌタと不快な感触だが、
このライン上は心なしか踏み固められているように思えた。
藪を掻き分け、笹で手を切りながら進んでいくと、川に出た。

B「ほれ、橋だw」

Bがニヤケながら指差したのは、古びた吊り橋だった。

A「橋ってこれかよw行けるか?これw」
B「ホラ、結構丈夫だし行けるだろw」

まずはBが先陣を切って吊り橋を渡りはじめた。
ギギギギと嫌な音はするけど、見た目よりは丈夫そうだ。
Cは泣きそうな顔をしていた。

20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:51:59.66 ID:8Bp+h5fP0

いっぺんに吊り橋を渡って橋が落ちたら洒落にならないので、
一人ずつ順番に対岸まで渡ることになった。
一番ノリノリのBが渡り終えると、次にA、
そして俺が渡り終えて最後に残ったCを呼ぶが、
モジモジしてなかなか渡ろうとしない。

B「おいC!何怖がってんだよ!大丈夫だよ俺らが渡れたんだから一番チビなお前が渡っても橋が落ちることはねーよ!w」

対岸からあーだこーだとけしかけて、5分近く掛かってようやくCも渡ってきた。
涙で顔をグショグショにしたCの頭を、笑いながらBがグシャグシャと撫でていた。

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/04/09(土) 16:52:42.33 ID:8Bp+h5fP0

橋までの道と同じような藪が少し薄いだけという、
獣道にも劣る旧道を2~3分程歩くと、
右手から苔と雑草だらけの砂利道が合流してきた。
流された橋の先にあった車道だろう。
そこから100m程だろうか、クネクネとS字カーブを曲がっていくと、
広場のような場所に出て2軒の家があった。
元々は他にも数軒家があった形跡があり、奥にはすぐ山肌が迫っていた。
家があったと思われる場所は空き地になってる為、
鬱蒼とした森の中でかなり広いスカスカな空間が不気味だった。
2軒の家は平屋建てで、道を挟んで向かい合うように建っている。
どちらも明らかに廃屋で、左手の家には小さな物置があった。

Page: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13

bronco

View Comments

Recent Posts

祖父の遺品

3年前くらいなんだけど、半ボケ…

4年 ago

三つの選択・ひとつ作り話をするよ

いつものように僕の部屋に集まる…

4年 ago

白い傘と白い服

友人と遊んだ後、雨降ってるし時…

4年 ago

着信

俺が住んでる地元であった本当の…

5年 ago