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310 名前:恐 投稿日:2001/02/17(土) 16:07
通路の反対の方から「カツン、カツン」という音が
ははっきり聞こえてきました。
タイルの上をヒールかブーツで歩くような・…。
皆顔を合わせると一斉に走り出しました。
僕は部屋部屋の時計を横目で見ながら走りました。
時計は確かに2時を指していました。
階段を駆け下り玄関を抜けて一目散に車に向いました。それでも
「カツン、カツン」という音は徐々に大きく聞こえてくるのです。
まるで頭の中でこだまが響いているように。僕達が走るよりも早く。
徐々に近づいてくるように。
慌てて車に乗りこみエンジンがかかった時、車が少し
「ガァクン」と動くのを感じましたが、そんなことは気にもならず
一刻も速くそこから逃げ出したい気持ちで一杯でA子に
「早くだして!!」と怒る様にIが叫びました。
ものすごい勢いで車は病院の敷地から抜け出しました。
一人で原付に乗っているTのことが心配でしたが、そのときは
それよりも早くそこを抜け出したいという気持ちでいっぱいでした。
敷地を抜け狭い一般道に入った時車の横をTの原付が
走り抜けていきました。
僕は大分冷静さを取り戻していたので、Tの姿をみてホッとしましたし、
もう大丈夫だろうとスピードも落として走っていました。
しかし、Tはフルスロットルで走り抜けていきましたが、
あっと思うまに横転してしまいました。
幸い擦り傷程度で済みましたが、ヘルメットを脱がすと
顔色は真っ青でした。彼は見たのです。
僕達の車の後に髪の長い女がへばりついていたのを。
僕は車にTを乗せ、変わりに原付に乗って取り敢えず僕の下宿先に
行こうということになりました。
その夜は流石に一人でいるのは怖かったので
みんな僕の家に泊まっていくことになりました。
311 名前:恐 投稿日:2001/02/17(土) 16:08
朝になるとTも大分落ちついて、皆家路につきました。
僕も昨夜のことは忘れようと思ったときでした。
家の電話に留守電のライトが点滅していました。
そういえば昨日は気がつかなかったな、と思いながらボタンを
押したのです。
「(一件です。)・……………………・……ころしてやる・・…(午前2時0分です。)」
押し殺したようなだみ声が僕の部屋に響きました。
恐ろしくなった僕は受話器を手に取ろうとしたときです。
電話が鳴りました。恐る恐る受話器を上げると電話はTからでした。
Tは僕に震える声でこういいました。
「・・…もしもしおれ…、実はいま家に帰ったら留守電に・・……」
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