八つ手の木

この怖い話は約 2 分で読めます。

夕食時、両親が「庭の木が折れた」という話をしていました。
私がまだ小学生だった頃に植えた八つ手の木です。
その頃にはもう私よりもずっと大きくなって、大きな手みたいな葉っぱをわさわさ生やしていました。
折れたのは幹ではなく枝でしたが、葉っぱの量が半分ほどごっそり減っていました。
両親は折れた理由を「猫か誰かの悪戯じゃないか」といっていましたが、
私はこの八つ手が夢の中で私を助けてくれたんだと思いました。
それ以降、悪夢を見ることはありませんでした。
たとえ偶然のことだったとしても、守ってくれてると信じることで恐怖心が消えたのではないでしょうか。
幽霊にしろ病にしろ、気の持ちようで何とかなるのかな、と思います。

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