スイミングスクール

この怖い話は約 1 分で読めます。

着替えたあと、俺はハトコに聞いてみた。
もうこの頃のハトコは、そういうものがばっちり見えていたらしい。
あれはなんだと言うと、ハトコ気が進まなそうに、
「見えてんならわかるだろ」
「わからん。俺は生きてる人に見えたんだよ」
あの忠告は変態だから刺激しないようにだと思ってた。
そう言うと「は?」と、この手の話は嫌いなハトコが珍しく噛みついてくる。
「あれのどこが生きてるように見えるよ。水吸ってぶよぶよだったじゃん」

俺は次の月から曜日を変えた。かえるまでの間、視線に耐え続けた。
おわり。

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