この怖い話は約 3 分で読めます。

後ろのハッチが開いて、何か積んでるのが分かった。でも今回はドラム缶とか、段ボールじゃなかった。置いた時の音がね、いつもと違ってた。重そうなもんではあったけど。

更に変だったのが、SさんとKさんが同乗した事。いつもは俺一人で、ベンツについてくだけなのに。しかもいきなり首都高に入った。あそこはカメラもあるし、出入口にはNシステムもあるから。こういう仕事の時は、一般道でもNシステムは回避して走るのに。

904 本当にあった怖い名無し 2008/01/21(月) 00:54:47 ID:wohjQNUp0
首都高の環状線はさ、皇居を見下ろしちゃいけないとかでさ、何ヵ所か地下に入るよね。恥ずかしながら、俺は運転には自信あるけど、道覚えるのは、苦手なんだよね。方向音痴だし。

多分環状線を、2周くらいしたと思う。車が途切れたところで、突然Nさんが乗るベンツが、トンネルの中で、ハザード出した。

それまでSさんもKさんも、ひと言もしゃべらなかったけど、Sさんが、右の車線に入って止めろって。言われるままに止めたよ。そこって合流地点だった。で、中洲みたいになってるとこに、バックで車入れろって言うから、その通りにして、ライト消した。

両側柱になってて、普通に走ってる車からは、振り返って見たとしても、なかなか見つけられないと思う。まあ見つけたとしても、かかわり合いにならない方が良いけどね。Nさんが乗ったベンツは、そのまま走り去った。

SさんとKさんは、二人で荷物を下ろしてたけど、俺にも下りて来いって。俺はこの時も、嫌な予感がした。今まで呼ばれた事なんて無かったし。

SさんとKさんが、二人で担ぎ上げてるビニールの袋。映画とかでよく見る、死体袋とかいう黒いやつ。もう中身は、絶対に人間としか思えない。

905 本当にあった怖い名無し 2008/01/21(月) 00:55:26 ID:wohjQNUp0
とんでもない事に巻き込まれたって思って、腰が痛くなった。多分腰抜ける寸前だったんだろう。何で組の人じゃなくて、俺なの?ってその時は思ったけど、その理由も後になれば分かったんだけど。

で、Sさんがポケットに鍵があるから、それ使って、金網の扉の鍵開けろって言うから、言う通りにした。金網開けて、5~6メートルで、また扉にぶつかる。扉というより、鉄柵って感じかな。だって開ける為の把手とか無いし、第一鍵穴すら見当たらない。

どうすんだろうな~と思ったら、またSさんが別のポケットを指定。今度は大小ひとつずつの鍵。コンクリの壁にステンレスの小さい蓋が付いてて、それを小さい方の鍵で開ける。中に円筒形の鍵穴があって、それは大きい方の鍵。それを回すと、ガチャって音がして、柵が少し動いた。

右から左に柵が開いた。壁の中まで柵が食い込んでて、その中でロックされてる。鍵を壊して侵入は、出来ない構造らしい。

更に先はもう真っ暗。マグライトをつけて先に進んだけど、すぐに鉄扉に当たった。
『無断立入厳禁 防衛施設庁』って書いてあった。これは不思議だった。だってここ道路公団の施設だよね?

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bronco

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    このお話朗読してyoutubeに投稿してもよろしいでしょうか?
    お返事いただけると幸いです。

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