Categories: 洒落怖

傘を差す女

この怖い話は約 3 分で読めます。

あー、そっか
この時間あんまり人いないんだよな

じゃあまあ適当に

これは俺が小学校の話だからもう十数年前の話になる。

その時俺はS県のとある市に住んでたんだけど、そこそこ田舎だったんだよね。
家から駅まで大人の足で30分ぐらい歩かないといけないし、子供の足でなんてもっと遠かった。
その頃両親は共働きだったから鍵っ子だった俺なんだけど、親は二人とも帰ってくるのが遅かったから、夕方を通り過ぎて夜まで友達の家で遊ぶなんてしょっちゅうだった。そのせいか夜の暗い道を歩くのは慣れてたんだよね。

ある夏の日、たまには駅まで母親を迎えに行こうと思って、よせばいいのに軽い冒険のつもりで駅に行くことを決めたんだよね。

で、ちょっと早めに行こうと思って20時くらいに家を出たんだけど、夏とはいえずいぶん暗くなってた覚えがある。でもまあ暗い道を歩くのは慣れてたし、前に書いた通り冒険感覚だったからちょっとワクワクしながら家を出たんだ。

663 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:06:16.62 ID:8MDRvv5y0.net
でもそこはやっぱり田舎だからさ、住宅が密集してるとこと違って駅までの道は家もそんなに無いし、街頭もあんまり立ってないから本当に怖いんだよw
家を出るときに感じてたワクワクなんて歩き始めてすぐにふっとんだね。だけどここで帰るのもカッコ悪い気がして、ずんずん進んで行ったわけさ。
風で揺れる木にビクビクしたり、草むらがガサゴソいう音に驚きながらねw
そんな感じで、家から駅まで3分の1くらい行った辺りに国道があるんだけど、そこは結構明るいのよ。だからホッとしてたんだ。
だからかな、そこから駅に向かう一本道にバス停があるんだけど、そこに雨も降ってないのに傘を差した女の人がこっちに背中を向けて立ってるのよ。あの時は本当にびっくりしたね。たぶん1mくらい飛び上がったんじゃないかと思う。

664 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:07:43.53 ID:8MDRvv5y0.net
だけど駅に行くためにはその道を通らなきゃいけないから、特に気にしないふりして通り過ぎたんだよ。で、国道を通り過ぎるとそこからまた真っ暗な道に変わるわけなんだけど、そこからしばらく行った丁字路を曲がった時にまたビックリした。
さっきの女の人がまた立ってるんだよ。
今思えばこの時点でおかしいし、すぐに帰るべきだったけど、小学生特有の変なプライドがあった俺はさっきより早足でその人の後ろを通り過ぎた。

665 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:09:43.98 ID:8MDRvv5y0.net
でも、その傘を差した女は柵があって先が見えないちょっとしたカーブの先にまで立ってた。
この頃の俺はよく幽霊番組とか見ても笑って寝ちゃうようなガキだったんだけど、この時ばかりは本気で怖かった。

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