Categories: 洒落怖

残業

この怖い話は約 3 分で読めます。

855 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 16:25
毎度読むだけなのもなんなので、ネタ提供します。

元同僚のプログラマから聞いた話なんですが、彼女(A子としましょう)が
以前勤めてた会社での体験です。

A子が転職する間際のことだったそうなんですが、退職間際になっても
残案件が山積していたので、やむなく残業・残業・また残業状態になって
いたんだそうです。

その日も残業で、A子は事務所のフロアにたった一人残って仕事していました。

あまり治安のよくない地域にある事務所だったので、他の社員が退社
した後、A子は事務所の扉はすべて内側からロックしました。
ビルの入り口のセキュリティも一応あるのですが、A子は正直いって
一人での深夜残業が初めてで、防犯の面から言って、心細かったんだ
そうです。
薄暗い部分があると気味が悪いので、フロア全部に照明をつけ、
ブラインドもついていないガラス窓にはがらんとした室内が映っていたそうです。

856 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 16:26
A子はそのとき風邪をひいていて、熱もかなりあったので、解熱剤を
大量に飲み、深夜まで作業していましたが、どうにも眠気がさして
きたので、時間がかかる処理がはじまったのを幸い、仮眠をとろうと
したそうです。
冬のさなかだったので、暖房がきいていても肌寒く、ジャケットを
ひっかぶって机につっぷしたA子がうとうととしかけた時です。
A子の真後ろを誰かが通ったんだそうです。

その会社は、ソフト会社の例に漏れず、事務所の床下には配線の
ためのスペースがとってあります(高床式つーか、なんつーか)
特にA子の席の真後ろは床材の質が悪いのか、人が通ると他の部分より
大きくたわむので、昼休みに熟睡していても、人が後ろを通ると目が
さめるくらい感じるんだそうです。
実際、私が彼女の寝込みを脅かそうと忍び寄っても、すぐに気づかれて
いました。

それで、A子はぼーっとしながら、「ああ、誰か通ったなぁ」と思ったんです。
その瞬間だけは。

857 名前:あなたのうしろに名無しさんが・・・ 投稿日:2001/02/28(水) 16:26
でも、次の瞬間、A子は自分が一人で残業していたのに気づいたんです。
思わず跳ね起きようとしたとき、A子は自分が金縛りにあっていることに
気づいたんです。
しかも、その気配は、A子の真後ろからのしかかるように感じに思えたんだ
そうです。(「もし、生身の人間だったら、息がかかるのが感じられるくらいに
近寄ってるような感じ」と言っていました。潔癖症気味のA子には、そこまで
近寄られる気配がまた気持ち悪かったそうな)
どぶ川のヘドロみたいな臭いがしたそうです。

A子はつっぷしたまま、どうにも身動きできず、冷汗がだらだら流れてきて
泣きそうになりながら、「これは夢、気のせい」ってひたすら気をまぎらわ
そうとしたんだとか。薬も効いてたし、熱もあったし、疲れもあったから、A子
自身も半信半疑というか、「怖い」「気のせい」「幽霊かも」「気のせいだ」って
ひたすら自問自答してたんですね。

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

ブライダルフェア

いや、たいして怖くないんだけど…

4年 ago

教祖の妻の肖像画

親が昔、へんな宗教にはまってた…

4年 ago

The Body

10年くらい前の話だけど・・・…

4年 ago

謎の曲

出所が分からない所からの楽曲ダ…

4年 ago

エレベーターで見たもの

じゃあ俺が生涯で一番ビビった話…

4年 ago

強烈な遺体

久しぶりに民話でなく現代の話を…

4年 ago