洒落怖
このいえのしたに

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321 コピペ1/5 sage 2005/09/30(金) 02:38:12 ID:w0UMcLVL0
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このいえのしたに

私が中学生のころのお話です。
当時、実家に住んでいた私は兄弟の部屋と離れ自分の部屋を好きに使っていました。

部屋を広く使おうと思い、隅に布団を敷き、枕元に自分で買ったはじめてのステレオを置いて普段は布団にねっころがりながら耳元のスピーカーから音楽を聴いていました。
あのころは携帯もなく、実家では流行のコードレスフォンを導入し、私は夜になると自分の電話のように部屋に持ち込み、一日中友達と電話で話していました。
ある日、部活の事情で家族の外出に同行できなかった私は家で一人、いつもと同じように布団に横になって友達と電話をしていました。
部活の疲れが出たのか、友達と電話で話していて眠くなったので電話を切り、部屋の電気を消して眠りにつきました。
夜中に目がさめました。
季節はいつだったか覚えてません。
決して寝苦しくて起きたわけではないのですが、起きた瞬間に体が動かないこと、頭が割れるほど痛かったことを憶えています。
暗闇の中、数秒で「金縛りかな」という判断はできました。
その瞬間までは別に怖くはありませんでした。
ふっと目の前のコードレス電話の緑色の通話ランプが光るのが見えました。
電話を切るのを忘れてた?
違う、明らかについた瞬間を見た。
起きた拍子につけたわけでもなく、鳴ってないんですからかかってきた電話をとった訳でもない。
間もなく電話の発信音が聞こえてきました。
プゥーーーという音の中に何かボソボソという音が聞こえます。
耳からは少し遠いので聞き取れません。
「グズッ、グズッ、」
「…してやれ。」
声・・・?男の声…!そう思うといきなり背筋に悪寒が走りました。

322 コピペ2/5 sage 2005/09/30(金) 02:39:54 ID:w0UMcLVL0
その瞬間、後頭部の方に位置する大きなスピーカーからザザザザザザザザザザというノイズの轟音が堰を切ったように溢れ出してきました。
体は動かない。
全身に汗が噴きだし、頭の中で「嫌だ!嫌だ!」と叫び聞かないようにしても意識をそむけることができませんでした。
だんだんとその中に少しづつ声らしきものが漏れてくるのを聞き取れるようになりました。
AMとFMの局の雑音が混じったような音。
今でいえばダイヤルアップ接続する時のようなあの音。
その中に大勢の人の声が耳に入りこんでくるのです。
かろうじて聞きとれたのは
「ころして」
「くらい」
「きたよ」
「でたい」
「つめたい」などの単語。
あとは読経のような抑揚のあるリズムの声。
体はガタガタ震えながらも熱く、満足に呼吸もできない状態でした。
「嫌だ!やめろ!」頭の中でずっと叫びつづけていると、10秒ほどで雑音の中ではっきりと、一人の男の声が聞こえてきました。
「このいえのしたにいるおんなのこをはなしてやれ」
「え?」
頭の中ではすぐに何を言いたいのかわからずただその言葉を反芻していました。
「このいえのしたにいるおんなのこをはなしてやれ」
「このいえのしたにいるおんなのこをはなしてやれ」
「このいえのしたにいるおんなのこをはなしてやれ」
男の声は何度も何度も繰り返され耳元で怒鳴られているかのように頭に響きました。
私は頭が割れそうな中、精一杯の声を振り絞り「やめてくれーーーー!」と叫びました。

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  • 匿名 より:

    オチなし

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