Categories: 洒落怖

取り壊しかけの家

この怖い話は約 3 分で読めます。

200 本当にあった怖い名無し 2009/08/31(月) 15:16:46 ID:jfZ2mqXL0
初めて書き込みします。
私は以前不動産の仕事に携わってきました。
不動産といっても賃貸や家関係ではなく、土地の売買でした。
事業開発とかあると山や畑を持っている方に挨拶してその土地を
売ってもらい、それを纏め事業主へと売る。とゆうような仕事です。
まぁ、いわゆる「地上げ屋」と呼ばれるものです。
私は女ですが、地主さま達(おじいちゃんが多い)には印象が良かった
らしく、良く交渉に出かけてました。

ある日大きな病院を作るという依頼がありました。
まずは公図と合うか実際に現場に行き確かめに行きます。
周りは山と畑だらけですが、
道を挟んだ向こう側には普通の民家が並んでいます。
その中に異様な家屋がありました。
その家屋だけは畑側に建ててあり、門も外壁もなく
家だけが建っており、裏口から居間にかけて壊してあり、
しかもそのまま放置してありました。
壊す途中なら、クレーン車やユンボなどが置いてあったり
するけど、周りには何もなく余計に異様でした。
私はしばらくその異様な感じに動けず、遠目から眺めていたら、
カブ(バイク)に乗ったおじいちゃんが畑に現れました。
私は『おじいちゃん。こんにちわ。この家ってどこのお宅かわかる?』
おじいちゃんは「ああ~。もうその人たちはおらんで~。」(居ないとゆうこと)

私は解体も途中だし、どうなってるの?
持ち主は引っ越したのか?・・・等々
おじいちゃんに聞きました。

202 本当にあった怖い名無し 2009/08/31(月) 15:22:51 ID:jfZ2mqXL0
おじいちゃんは鍬を家の裏口に向けながら、
「かわいそうな家じゃ。かわいそうな○○(名前)じゃ。」と
言いながら私に話してくれました。

その家には家族3人で暮らしていたらしいです。
父親・母親・高校生の息子
長年の夢であったマイホームだったらしく、
交通など不便だったにも関わらず気に入っていた…と。

生活する内に母親が体調や耳鳴り空耳などの不調を
父親や息子に相談しはじめましたが、
父親も息子も朝から夜まで家に居ないため、
『病院へ行ってきたら?』程度だったらしい。

203 本当にあった怖い名無し 2009/08/31(月) 15:31:42 ID:jfZ2mqXL0
母親は色々な病院へ行くも原因が分からないまま神経内科で
処方された薬を飲んでいたらしいです。
それでも体調や耳鳴りは一向に良くならず寧ろ悪くなるばかり
その内に「この家は呪われている。幽霊がいっぱいいる」などと
言い、父親や息子は困ったそうです。
母親はどんどんやせ細り、息子が大学の為家を離れて間もなく
原因不明で亡くなったらしいです。
父親の生活はどんどん荒れていき会社にも行かなくなり、
家に閉じこもるようになったら、父親にも耳鳴りや空耳が
聞こえるようになり、「母親が言っていた事は本当だったんだ」
と確信しお祓いを頼んだらしいです。

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