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ゴルビー

この怖い話は約 3 分で読めます。

696 本当にあった怖い名無し sage 2009/08/19(水) 16:54:07 ID:PHuXJCc/O
猫話ついで。
私の通っていた高校には裏庭に工芸用の窯みたいなものがある小さい小屋があった。
そこに住み着いている野良猫がいて、全身灰色の金目の猫だった。
ペットセメタリー(?)に出てくる猫ソックリといえば分かるかも。
何故か声が物凄く野太い猫で、顔も強面だったためイマイチ生徒には人気がなかったんだけど
工芸の先生が猫好きだったらしく、ほぼその工芸室で飼ってる状態になってた。
先生は何故か「ゴルバチョフ」と名付けていて、一部の猫好き生徒は「ゴルビー」と呼んでいた
私は美術部&猫好きなのでしょっちゅうゴルビーと遊んでいた。
ある日の放課後、工芸室に備品を取りにいくと、陶芸用の電気窯の上でゴルビーが寝ていた。
「あんた、電源入ったら焼けちゃうよ」と独り言の様に呟くと
「構わん」とゴルビーが喋った。

いや、たまたま鳴き声がそれっぽく聞こえたんだろうと言われるかもしれたいけど
紅の豚みたいなエエ声ではっきり言われた。
「いや、焼けたら死んじゃうよ。悲しいじゃん」と言うと、ゴルビーはめんどくさそうに移動してくれた。

自分の頭が狂ったかと暫く怖かった話。

722 本当にあった怖い名無し sage 2009/08/19(水) 20:55:01 ID:PHuXJCc/O
猫話ついで、その2
会社員やってたころ、川崎のアパートで独り暮らししてた私。
一階だったので、ベランダにたまに遊びに来る猫がいた。
真っ黒で赤い首輪してたから、多分近所の飼い猫だったんだと思う。
家の中にも時折入ってきて、人のベッドで寛ぐような神経図太い猫でした。
例の経験から私は勝手にエリツィンと呼んでいました。

ある夏の夕暮れ、洗濯物を取り込みにベランダに出るとエリツィンが座っていました
待ってな、これ終わったら遊んであげるからね~と話し掛けながら作業していると
隣の隣のベランダに男の人がいることに気付きました。実は挨拶回りはしたのですが
それ以降全く顔を見ない人だったんで(改めて見てみると以外となかもと工事に似てる)とか思いながら
一応笑顔で会釈しました。相手も笑顔ですが身動きせずこちらを凝視しています。
まだ20代の頃だったので、変質者?下着とか見てる?と怖くなったその瞬間!
エリツィンがシャー!と激しく威嚇の声を上げました。体の毛が驚くほど逆立っています。
視線の先には満面の笑みを浮かべた男…私はとっさにエリツィンを抱え上げ、部屋に駆け込みました。
窓を閉め、カーテンもひいた瞬間エリツィンが私の腕の中で再びシャー!シャー!と叫びはじめ
カーテンに人影が映りました。この瞬間、ヤバい、本当に人間じゃない!と気付きました。
暫くシャー!シャー!された後、人影はいきなり消えました。
エリツィンは何事もなかったかのように私のベッドで丸くなってました。
エリツィンがいなかったら、部屋に入ってきたんじゃないかと思うと本当に怖かった話です。

bronco

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