Categories: 洒落怖

乗っ取られた土地

この怖い話は約 3 分で読めます。

374 本当にあった怖い名無し sage 2009/07/24(金) 05:23:30 ID:CHcqCrKt0
自動車免許を取りに行っていたときに、免許センターで仲良くなった人から聞いた話。

筆記試験が終わり、知り合いも来ていないし1人でぼーっとしていると、20代後半くらいだろうか?
のサラリーマン風の人が話しかけてきた。
その人はとある手違いで免許証を失効してしまったらしく、最初はその経緯なんかをおもしろ
おかしく話していたのだが、ふと「まあ信じなくても良いんだけど…」と奇妙な話をし始めた。

その話というのは、その人(仮にA男さんとします)が前に不動産関係の職に就いていた
時の話だった。

A男さんがその職場に就職して2年目くらいの頃、とある物件を買い取る事になり、その調査
に上司の同行としてついて行ったらしい。
その物件というのはどうも競売物件らしく、色々と「わけあり」だったらしいが、その時は
A男さんは詳しい話は教えてもらえず、本人もその事を特に気にしていなかったらしい。
現地につくと普通の民家で、特に変わった事はなかったらしく、そのまま室内に入って
色々と手続調査などをする事になった。

調査も順調に進み、さあ次は2階だと話していた頃、ふいに2階から「パタパタパタパタ…」
と、子供か少し大きめの犬が走るような音が聞こえてきた。
上司とA男さんは顔を見合わせ暫らく無言だったが、「まあ何か風か何かで何かが揺れた
んだろう」と、そのまま2階へ上がった。

暫らく2階を色々回っていると、今度は2階の奥のほうの部屋からまた「パタパタパタパタ…」
と走るような音が聞こえてきた。
流石に2人ともおかしいと思い、音のする方へといってみると。どうやら音源は一番奥の
部屋らしく、そこから走るような音がずっと聞こえてきていた。

A男さんは流石に怖くなったらしく、上司に「何なんですか…?」と聞くと、上司は「ちょっと
入ってみる」と言いドアを開けた。
A男さんはビビってしまっていて、部屋の中を見ることも出来ずに壁際に張り付いていたらしい。

375 本当にあった怖い名無し sage 2009/07/24(金) 05:24:33 ID:CHcqCrKt0

ドアを開けた直後、「うわっ!」という上司の声が聞こえてきた。
あわててA男さんも部屋を覗いて見て、上司の悲鳴の意味が解った。
その部屋は8畳くらいの部屋だったのだが、四方の壁紙がボロボロに剥がれ落ち、そこに
無理矢理といった感じで何十枚、何百枚というお札が貼られ、更にそのお札の殆ども
ボロボロになって剥がれ落ちているという有様で、明らかに他の部屋とは部屋の損傷具合が
違い、異様な空間になっていた。

そして、更に不気味だったのが、明らかに部屋は無人なのにも関わらず、部屋を誰かが
走り回るようなパタパタパタ…という音が部屋の中心でずっと続いてた。
まるで部屋の中で子供がはしゃいでいるかのように。

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bronco
Tags: 自殺

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