Categories: 洒落怖

予感

この怖い話は約 3 分で読めます。

少しフェイク入れながらですが・・・

その夏は、ずいぶんと暑い夏でして
仕事の関係で外に毎日出ていた私は、ずいぶんとばてながらも毎日せっせとそこら中を歩き回っていたわけです

しかしながら実家から離れての一人暮らし
節約生活にいそしんでいた私は、お金をかけずに涼を取ろうと洒落怖のまとめサイトを毎夜のように読みあさっていました

当然その中には自己責任系の話も多く、それらの話は特に背筋が寒くなったものです
自己責任の話をいくつも、楽しみながら読んでいました

12 8です New! 2010/07/15(木) 04:35:19 ID:Nb3ucqNs0
夏も半分以上過ぎたある日、私は相も変わらず仕事で外に出ていました

その日も当然のように身を焼くような暑さで、汗を額に流しながらも作業に取り組んでいたのですが
突然、ポツと冷たい感触が
いきなりの通り雨でした
私は「今日はもう切り上げよう」と現場を後にし、自分のマンションに帰りました

部屋について、シャワーを浴び、一息ついた瞬間
ふと、「実家に帰らなくては」と思い立ったのです
すぐに3日分ほどの着替えと荷物をまとめ、実家のある県まで電車で向かいました

電車に乗ると、雨はもうやんだようで、「まだ仕事できたかなぁ」などと考えておりました
そうしていつのまにか眠ってしまい、目を覚ました時にはもう実家のある県に入っていました
私は無事乗り換えを済まし、地元の駅に着きました

13 8です New! 2010/07/15(木) 04:37:45 ID:Nb3ucqNs0
駅から実家は歩いても本当にすぐの距離でして、疲れていた私は早く帰って寝てしまいたいと思っていました

しかし、昔から馴染みの喫茶店が目に入った瞬間、「あ、顔だしとかないと」と思い、その店へ
マスターにあいさつをして、コーヒーを飲みながら雑誌などを読んでおりました

そうこうしているうちに、遠くからサイレンの音、消防車が走っていくのが聞こえてきました
「あぁ、また放火かぁ」と思い、マスターにお代を払って外に出ました

実家のほうに歩いて行くと、どうも消防車などは同じ方向に走っていくようです
野次馬根性が出て、歩を早めます

14 8です New! 2010/07/15(木) 04:50:05 ID:Nb3ucqNs0
実家でした

人だかり人だかり人だかり
その視線の先には、炎を吐きだす私の生家でした

私はそこからの記憶があいまいなのですが
どうやら実家から一番遠くに住んでいた私が一番最初に着いたようで、知り合いたちからは不審がられたこと
出火した時刻は私が地元の駅の近くでコーヒーを飲んでいたくらいの時刻だったのではということ
出火の原因は不明ということ
公共施設に宿泊できるのは、その日の晩だけだということなどが伝えられたことはおぼえています

連絡を入れ、翌日から少しの間の休暇をもらいました
両親の寝泊まりは父の友人が快く泊めてくださるということでした

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