Categories: 洒落怖

悲しい音色

この怖い話は約 3 分で読めます。

私の体験談での洒落怖話し

私の近くの公園にいつもポコさんという大道芸人みたいなおじさんが週に3回来てた。
顔は白粉か何かで白く塗り、眉毛を太く塗り、ピエロの様な格好でいつもニコニコしてた。
ある日は紙芝居をしたり、また別の日にはジャグリングをしたり、風船で動物を作ったりと
多才な人だった。

ポコさんが来る時には何時も決まってラッパの様な笛で「ポーポー」と音を鳴らしながら
空いてる手で小太鼓を叩く。「だからポコさんって呼ばれてまーす。」と本人が言ってた。
そのポーポーコンコンの音を合図に近所jの子供は勿論の事、中学生や子連れのママさん
達も集まるぐらいに人気だった。

それがある日急にぱったりと来なくなった。
楽しみにしていた子供達は今日こそは、今日こそはと待つも
とうとう4ヶ月たってもポコさんは来なかった。

721 本当にあった怖い名無し sage 2010/07/24(土) 03:24:34 ID:FKv3ogQo0
それから4ヵ月後、ポコさんの笛の音と太鼓の音が公園から聞こえた。
ワイワイガヤガヤと子供達が集まっていく。
私も同様に友人達とそこへ向かった。
すると公園の中央で笑い声とも叫びともつかぬざわめきが聞こえてきた。

私達がそこに着く頃には16人ぐらいの子供達がポコさんの前で座ってたが、
何故か子連れのママさん達は皆帰っていった。
そして何時もなら「ポコさーん」と声を掛け合っている子供の集団も
不安げに静まり返っていた。

それらの違和感の正体はポコさんの顔を見て直ぐ分かった。

事も在ろうに、ポコさんは白塗りの顔に赤い血を目や口から出してるペイントをして
髪の毛を白髪にしていたのだ。
ポーポーコンコンの音を鳴らしながら見開かれた目は血走っていた。

722 本当にあった怖い名無し sage 2010/07/24(土) 03:25:15 ID:FKv3ogQo0
しかし、それも演出の一つなんだろう。という思いから
私や友人もみんなの和に入り座って演目の開始を待った。

それから数分後、その日用意されたのは紙芝居だった。
いつも通りの明るい声で
「さーて、始まるよー。今日の紙芝居はー」
と捲った瞬間、子供達は悲鳴をあげた。

『最愛(さいあい)の死(し)』とタイトルされた赤い手書きの文字。
そして正真正銘の死体の写真(グロでは無く死装束で棺おけに入ってるもの)
が紙芝居には掲げられていた。

子供達のあまりの悲鳴に大人が何人か着て、その写真を見つけ
「おいおい、ポコさんこれはあまりにもひどいよ・・・。」
と言うのを無視してポコさんは話を進める。

さらに捲られた一枚には血まみれの死体(グロ写真)が。
流石に子供達は散散と逃げまわり、2人の大人がコマさんを止めに
かかったが
「お、おーまーえーか!!!」と大声をあげながら持っていた太鼓の鉢や
笛で叩いて錯乱状態。
取り押さえられて、連絡をうけた警察に連れていかれた。

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

ブライダルフェア

いや、たいして怖くないんだけど…

4年 ago

教祖の妻の肖像画

親が昔、へんな宗教にはまってた…

4年 ago

The Body

10年くらい前の話だけど・・・…

4年 ago

謎の曲

出所が分からない所からの楽曲ダ…

4年 ago

エレベーターで見たもの

じゃあ俺が生涯で一番ビビった話…

4年 ago

強烈な遺体

久しぶりに民話でなく現代の話を…

4年 ago