Categories: 洒落怖

理不尽

この怖い話は約 3 分で読めます。

977 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/10/10(月) 19:30:36.38 ID:GHqaL9vd0
先日あることがあって思い出してしまった話があるので書きます。

十数年前の話。
週末に雀荘で朝まで打とうと思っていたが、かなり負けが込み、2時頃になってほぼオケラになってしまった。
マスターは、始発まで休んでいきなよといってくれたが、かなりカッカきていたので断って店を出ることに。
さぁ、始発までどうしようと思いながら自販機でコーヒーを買い、道端に座って休んでいると後ろに気配を感じた。

振り向くと頭の禿げかかったおっさんがすぐ後のビルに寄りかかってこっちを見ていた。
あれ?いつの間に?と思ったが特に気にせずコーヒーを飲んでいた。
するとボソボソっと後ろから何か聞こえた。

独り言かな?それとも俺に話しかけてるのかな?
「・・・・・・した?」
やっぱり俺に話しかけてるのかなと思い、振り向いて「何か?」と聞いてみた。
「あなた、私のこと殺しました?」

ゾクッときた。でも繁華街だけあって明るいし周りにちらほら人もいるので、それほど恐怖もなかった。
「いやいや、殺してないっすよww」
まぁ兎にも角にも関わらないほうが賢明だと思いその場をあとにしたが、後ろからついてくる。
「なんで逃げるんです?私のこと殺したくせに・・・。」
ブツブツ言いながらついてくる。
やばい奴に絡まれたなと思い、とりあえず近くのコンビニへ逃げ込んだ。

978 本当にあった怖い名無し sage New! 2011/10/10(月) 19:32:54.34 ID:GHqaL9vd0
始発まで立ち読みしようと思ったが、おっさんがコンビニの中までついてきた。
「人殺し。人殺し。人殺し。人殺し・・・・・・・」
他に立ち読みしてる人もいるので、いたたまれなくなり、雑誌とチューハイを買ってコンビニをあとにした。
もちろんおっさんは後ろからついてくる。

おっさんは中年太りで腹が出ている。足は早い方なので全力で逃げれば絶対に振りきれるはず。
意を決して走りだした。後ろは振り返らず息の続く限り走った。
もちろん振り切った。とにかく明るくて人のいる場所へ行こうと思い、近くの公園へ行った。
そこそこ明るいし、カップル・リーマン風の男・ホームレス等この公園にはけっこう人がいる。

ベンチに腰をかけてチューハイを飲みながら雑誌を読んでいた。
なんとなく・・・本当になんとなく後ろを振り向くと真後ろにあのおっさんが立っていた。
今まで無表情だったおっさんがニヤッと笑った。
「人殺しのくせに。なんで逃げるんです?人殺し。人殺し。人殺し・・・・・・」
今まで危ないおっさんと思っていたけど、もしかして・・・

でも何で俺なんだ?当たり前だけどなんの面識もない。
もうどうしていいのかわからない。どこへ逃げてもこのおっさんはついてくる気がする。
とりあえずここには人がいる。ここで始発の時間まで耐えよう。

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