Categories: 洒落怖

ひらがなパズル

この怖い話は約 3 分で読めます。

623 本当にあった怖い名無し sage 駐車場にて New! 2011/08/08(月) 09:57:15.79 ID:83r1aMMh0
最近昔の夢をよく見る。そして、あるときからパッタリ途絶えた“怖いこと”がまた起こり始めた。何かの前兆だと感じるが、あまり気にしていない。
なんとなく時間があるので、身の回りにあった奇妙な話を書いてみる。きっとあまり怖くないです。

まずは先週木曜日の話。

夜11時に仕事が終わり、ラジオを聴きながら車で帰宅した。
今聞くと結構面白くて、ハガキ職人ならぬメール職人となっており、時間が遅いためかメールを送るとすぐパーソナリティに読まれるのが快感で、職場の駐車場でメールを送って帰宅までに自分のメッセージの反応を楽しんでいた(暗い?)。

なかなかメッセージが読まれず、自宅の駐車場で待機していた。
携帯の送信BOXを確認し、送信済みになっているのを確認すると、「今回ハズしたか・・・?」などと考えていた。

624 本当にあった怖い名無し sage 駐車場にて New! 2011/08/08(月) 10:00:27.37 ID:83r1aMMh0
15分間待機したが読まれず。「もうだめか」と思い、ラジオを消したときだった。

「キン」・・・と音が鳴り、周りの空気が凍った。

パッと窓の外を向くと、真っ黒な影に2つの目だけが浮き立つ、男が立っていた。じっと俺を見ているのだ。男かどうかはただ感じた。
窓ガラスを挟んで、30cmほどの距離。男の目が黄色く濁っているのがはっきり見える。ただ黒目が薄い?感じ。
ジンジンと手足の先が突き刺されるように冷えていくのがわかった。

俺はイメージする。自分を包み込むように、『守護霊』の存在を。イメージが俺の背後に女を形づくり、俺は女に抱きしめられた。
すると男の目の焦点があわなくなった。淡い黒目がグルングルンと回り始め、初めて口が開いた。そして4文字くらいの言葉を呟いた。
唇が見えないのでなんと言ったかはわからなかった。「なんて言ったんだ?」とひらがなのパズルを頭の中でした。

625 本当にあった怖い名無し sage 駐車場にて New! 2011/08/08(月) 10:01:08.37 ID:83r1aMMh0
「コッ」

男は少し離れて何かを軽くガラスに投げつけ、サッと振り返ると、そのまま歩いて去っていった。

緊張が解けた。手足のしびれもなくなり、カバンを持って家の中に入った。
入る前に「あいつは何を投げたんだろう」と思ったが、それらしいものは見つからず、扉に鍵をかけた。

翌朝、車の横の地面に目を遣ると、小さな黒い石が落ちていた。
「コイツだな」拾い上げると、炭だった。俺は近くの神社の前までそれを持っていき、敷地内にそれを放り投げた。

今でもひらがなパズルは続いている。

bronco

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