Categories: 洒落怖

六体の地厄

この怖い話は約 3 分で読めます。

269 ◆dNcIErbOh0SZ 2011/06/15(水) 05:48:45.61 ID:PtUo60YM0
1

そもそも「地厄」とはなんなのか
そんなことからTちゃんは語ってくれました

「とても古い霊で、その全てが古墳等に奉られる地位の高かった人」
「その土地を収めていた人で眠りを妨げられた事に怒り襲い掛かってくる」
「霊力はとても強く、最上位に値する」

これが地厄の正体だそうです

そんな地厄が同時に六体もいたらどうなるのか?
起きてはならないことが起きてしまいました

271 ◆dNcIErbOh0SZ 2011/06/15(水) 05:52:27.96 ID:PtUo60YM0
2

今から8年前、Tちゃんも自分の力で除霊が行えるようになったばかりの頃の話です
Tちゃんの元へT母から連絡が入り、集合がかけられたそうです
とある片田舎、原因はやはり土地開発。
山を切り崩しての大掛かりな工事。
そこには明らかに古墳であろうものが多数みつかった
本当であれば直ぐに工事を中止し、国へ届け出るのが普通だそうですが
面倒くさかった現場長が、気が付かないふりをして工事を続行して平らにしてしまったのがいけなかった
もしかしたら、古墳の下にお宝でも眠っていると思い、それを拝借しようとしたのかもしれないとの事
結果は最悪な工事に関わった人の全滅

これだけ数が多いと一人や二人の地厄払師様では手に負えない
で、総勢九人が集められた

272 ◆dNcIErbOh0SZ 2011/06/15(水) 05:53:46.38 ID:PtUo60YM0
今までも二体位の除霊はあったそうですが流石にこの数が同時に、しかも同じ土地に現れたことは
前例が無いそうで、緊急招集がかけられたそうです

普通であればその土地に家を建て、地厄払師様が住み、除霊を行うのですが
数が数だけに家を建てる事が出来ないでいた

そもそも一体の地厄に対抗するのに2~3人で対応するのに人数が足りない。
途方に暮れたそうです・・・
で、出した結論が、周囲を壁で囲みその土地へ踏み入れる人が出ないように封鎖

現在の地厄払師様の数はわずか26人。既に他の場所で除霊をしている人を除くと19人
全員集まってギリギリの対応、しかし、それでは他で何かあったときに対応出来ない
壁の建設は直ぐに始まった。範囲は一辺800mにも登る正方形を壁で囲む
周辺住人にも上手く説明しなくてはならない
幸いだったのは周辺に大きな住宅街等は無く年寄りの多い地域だったことだ

273 ◆dNcIErbOh0SZ 2011/06/15(水) 05:54:53.83 ID:PtUo60YM0
4

しかし、問題はこれで終わらなかった。
翌日、近くの旅館に泊まっていた地厄払師様二人が消息を経った
慌てて例の土地を見に行く
「持って行かれてる・・・・」
全員一目見てわかったそうです
いままで前例の無い事・・・
地厄支配下外への攻撃・・・
この時ほど怖かった事は無いとTちゃんは言ってました

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