Categories: 洒落怖

蹴ったもの

この怖い話は約 3 分で読めます。

オカルトじゃないですが。

オレが小1か小2の時の話です。今から二十年以上前ですね。
当時、市営の公団に住んでいました。神奈川県のそんなに田舎でもないところです。
そこは12棟規模の大きさの団地です。
敷地内の公園で遊んだり、セミを捕ったり、ドロケイやったり、ファミコンはまだあまり普及していなかったので外で遊ぶことが多かったです。

で、2号棟でドロケイをやった時の話です。
2号棟は5階建て、ワンフロアに5・6部屋の大きさでエレベーター付き。
北側に普通に使う階段、南側に非常階段があり、エレベーターも南側。
各階に小さい倉庫のような鉄の扉がついたスペースもあり、ドロケイを楽しめました。怪我を恐れずに2階から飛び降りたりもしましたね。
ただ、2号棟の住人は少しアウトローな雰囲気の人が多く、通路部分はできるだけ静かに走るルールがありました。

そんな場所で、いつも通りに逃げ回り、追い掛け、楽しんでいました。
疲れた時に、オレはよく倉庫スペースに隠れていました。倉庫は狭く、扉を閉めると真っ暗で怖いので、他の連中は使ってなかったですね。
特に度胸があったとは思いませんでしたが、慣れちゃってたんでしょう。
で、4階の倉庫に隠れようと扉を開けた時、なにか臭いました。
どの倉庫も中に入ると外より涼しいんです。物が置いてあることもほとんどありません。
4階の倉庫内も涼しかったです。臭い以外は違和感がなかったです。
誰か生ゴミでも置いたのかな?と、考えて内側から扉を閉めました。
少し休もうと思って座りました。お尻の下に何かがあるのを感じました。入口付近で扉の陰になり気付かなかったんですね。
中腰の姿勢を維持したまま手で触ります。ビニール袋のような感触でした。端を掴んで少し横にどけて座りました。
そのすぐ後に、扉の外に足音が聞こえてきました。

864 自治スレでローカルルール他を議論中 sage New! 2010/10/21(木) 02:28:10 ID:nx0ukFqMO
倉庫内に隠れた場合は基本的に逃げ場はありません。ありゃ、駄目か、と思いながら息を殺していると扉が開きました。
警察役の友人です。笑顔です。オレも笑顔で捕まりました。
外に出ようとした時に何かを蹴りました。
何かと確認してみると、猫の頭部でした。
一瞬、ウヒッ!っと声を上げましたが、なにか現実のことだと理解できなかったのか、案外冷静でした。
捕まえに来た友人は気付いていません。
「これ何かな?」猫の頭だとわかっているのに、オレは友人に聞きました。
友人は、ゲェッ!っと声を上げましたが、オレと同様になんか冷静でした。
オレは「袋もあったよ」と友人に言いました。そして友人に袋を開けさせました。
猫の頭がパッと見で3つは入っていました。開けた口の付近に頭が3つ並んでいたので。袋の大きさ的に体の部分も入っていたと思います。

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