Categories: 洒落怖

面白い写真

この怖い話は約 3 分で読めます。

昨日まで母親の実家行ってて今日帰ってきたんだが、そこでよくわからない物を見た。
ちなみに母親の実家はとある県の離島。

実家には何回も行ってるから、やることもなくて家でゴロゴロしてたんだけど。
よっぽど俺が暇そうにしてたからか、「面白い写真がある」って母親が自分のアルバムを見せてくれた。
高校時代の母親とその友達、そして二人の中年のおじさんが並んで写ってる写真。
四人の後ろには舗装されてないあぜ道があって、あぜ道から十メートルくらい向こうには崖。崖の先は海になっている。

母親と友達はスポーツウェアを着ていて、おじさん二人はジャンパーを着ていた。
ぱっと見た雰囲気、「親戚のおじさんに連れられて友達と一緒に遠出した写真」みたいな感じ。
正直、どこが「面白い写真」なのかわからなくて、
で、母親に訊いてみたら、大して驚かす風でもなく「これ、心霊写真」って言われた。
なんかあっさりと言われたからあまり怖くなかったけど。
一応、心霊写真って初めてだから、とりあえずどこかに妙なものが写ってるか確認してみた。
肩に手とか。空中に顔とか。あとは体の一部分が消えてるとか。
なのに、色々探してみたけど不審なものはない。
どこが心霊写真だ、と思って母親もそう尋ねてみたら、
「高校二年生の頃、友達と三人で島をサイクリングしてね。その時に撮った写真」
とか言われて、最初「?」って状態になったんだけど、でもすぐその意味がわかって余計に混乱した。

つまり、三人でサイクリングに行って、一人がカメラで二人を撮ったってことだけど、
それじゃあ「この二人のおじさん誰?」ってことになる。

※すみません。二分割します。

488 本当にあった怖い名無し 2010/03/03(水) 23:39:56 ID:vufUugxR0

くわしく母親に訊いてみたら、その写真を撮った場所は俺も知ってるところだった。
少し前にドラマでやってた「ドクターコトー診療所」あったの覚えてる人いるかな? あのOPの風景に近い。
海側の崖に沿うにあぜ道が長く続いてて、近くに民家はおろか、建物もない草原のような場所。
車が通るのも三時間に一台とかそのレベル。
心霊写真の科学的根拠って、大抵は光の加減や近くにいる人が反射して写ったとか、まあそんなものだよな?
でも、母親によると写した時、周りには男の人どころか見渡す限り三人以外誰もいなかったらしい。
遮蔽物になるものなんてない、見晴らしのいい場所だから、何キロメートルって範囲で誰もいなかってことだと思う。
となると、少なくても「近くに居た誰か」が写ったっていうことではない。
また、光の加減にしてはあまりにハッキリハッキリと写りすぎている。
透けてもいないし。体の一部が歪んでいるわけでもない。本当に普通の人間に見えた。
事実、俺は母親に言われるまでそれを「四人」の写真と思っていた。
テレビとかの写っているように見える心霊写真じゃなくて、本当に人物として写っている心霊写真は初めてだった。
どのように写ったかが現実的に説明できない心霊写真も。

Page: 1 2

bronco

Share
Published by
bronco

Recent Posts

ブライダルフェア

いや、たいして怖くないんだけど…

4年 ago

教祖の妻の肖像画

親が昔、へんな宗教にはまってた…

4年 ago

The Body

10年くらい前の話だけど・・・…

4年 ago

謎の曲

出所が分からない所からの楽曲ダ…

4年 ago

エレベーターで見たもの

じゃあ俺が生涯で一番ビビった話…

4年 ago

強烈な遺体

久しぶりに民話でなく現代の話を…

4年 ago