Categories: 洒落怖

叔母と稲川淳二

この怖い話は約 3 分で読めます。

そんな叔母だが怖がっている割には怪談が好きだった。
ある日珍しく親父の家(普通の家族なら「俺の家」って言い方かな?)に集まっていた。
外で飯を喰ってきた帰りで、叔父叔母の家に移動するとまた酒盛りが始まってしまう、と叔母が思ったのだろう。
優しいが男っぽいトコがあり「ウチに来たらまた酒盛りでしょ。メンドクサイ!」という経緯があった。
その日は8時か9時から稲川淳二の番組放映の日だった。
親父と叔父は野球を観ていた。叔母は「稲川淳二が観たい」と言ったが親父と叔父は聞き入れない。
こうなるといつものパターンだ。「◯◯ちゃん、カール食べながら一緒にウチでテレビ観よう」と
半ば強引に隣の叔母の家へ。

191 叔母と稲川淳二2 2009/12/14(月) 22:16:07 ID:Mg+YjVjL0
俺はお菓子のカールが大好きだ。叔母はいつもカールのストックを持っていてくれた。
叔母の家で二人きり、カールを食べながら稲川淳二のテレビを観ていた。
お坊さんと井戸の話だったと思う。
カールをさっさと食べ終えて、L字型の座椅子に座り二人で観ていたんだ。
すると「カシャン」と音がした。振り返ると食べ終えたカールの袋がくしゃくしゃになってた。
叔母は俺の悪戯だとおもったらしく「やめなさいよー(笑)」と笑っていた。
俺「伯母さん、戻ろう」と伝えた。
叔母「野球なんて観たくない」と聞き入れてくれなかった。

192 叔母と稲川淳二3 2009/12/14(月) 22:17:44 ID:Mg+YjVjL0
しぶしぶそのままテレビを観ていた。画面は稲川淳二のアップ。
すると今度は「カッッシャーン」と音がした。叔母もビクっと振り返った。
今度は叔母からみても明らかに俺の悪戯とは思えない距離。そこにはゴミ箱。
昭和に良くあった縦長のスチールゴミ箱。コアラのイラストが書いてある。
それが見事に倒れていた。
叔母は「キャー!」と玄関へダッシュ。俺も追従。玄関にて「◯◯ちゃん、テレビ消して来て!」
俺「無理!」といいつつ薄目のまま戻り、テレビを消し、ダッシュで逃げた。
後に分かるのだが、「お坊さん」関係の体験をする事になる。
これは本当に沢山の人を巻き込んでしまった。
またいつか。

bronco

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