Categories: 洒落怖

捧げ物

この怖い話は約 3 分で読めます。

今朝見た夢があまりにも頭から離れないので書くわ。
まぁ聞いてくれ。

ある日の夜、俺の家に突然見たこともない家族が訪問してきた。
家族構成は父親と母親、兄と妹、それから祖母の5人家族だったと思う。
その家族は、俺の家に入るや否や
「一晩だけでも泊まらせてくれ」と一生懸命頼みこんできた(理由は分からない)。
突然そんなことを言われて俺も大分渋ったが、土下座までされたので、
面倒臭いなぁ、と思いながらも1人暮らしだった俺は渋々その家族を一晩だけ泊まらせてやることにした。
(↑何故かその家は現実の俺の家と比べてやたら広かった)
家族を引き入れた後、早速晩御飯の用意をした。
俺が、というよりは夫婦が勝手に料理の準備をしてくれたのだが。
この人達優しいなぁ、と思いながら俺は皆と黙々と美味しい料理を食べる。
ちなみに夫婦の顔はずっと俯いていてよく分からなかった。

232 2/3←ミスった sage 2009/09/25(金) 23:31:27 ID:riwfBIMM0
その後、俺はその家族の兄(15歳位)と妹(10歳位)と一緒に遊ぶことにした。
現実に妹がいないせいか、妹がやたら可愛いく思える。
兄が家の中でかくれんぼをやろうと提案した。
俺と妹はそれに賛同し、3人でしばらく楽しく遊んでいた。
兄が鬼役で俺と妹が隠れようとしている時に
ふと横を見ると、どうやら遊び疲れたらしく、妹が洗面所の出口の前で寝ている。
「こんな所で寝てたら風邪引くぞ」と俺は妹を抱き抱えると、
洗面台を指差して妹が「あそこには何があるの~?」と俺に聞いてきた。
見ると洗面台には夫婦が立っていて、二人で食器を洗っている。
何で洗面台で食器を洗っているのかと少し疑問には思ったのだが、あまり気にせずに
「あそこには食器があるんだよ」と答えると妹は「ふ~ん?」と何だか怪しそうに言った。

その後妹を連れてリビングに向かうと、途中にさっきまで洗面台に居た夫婦が、今度は何故か台所に居た。
夫婦はなにか白い紙で人形のような物を作っている。
何か嫌な予感がして、妹を連れて急いでリビングに向かおうとすると、
いきなりお婆さん(祖母)がやってきて、夫婦に
「この子だけは助けてやってくれんか!この子だけは!」と懇願していた。
俺は「この子」というのが妹というのは何となく分かった。
夫婦はそれまで俯いていた顔を上げて、
修羅と能面を合わせたようなおぞましい顔をして「ならん」と拒否していた。
するとお婆さんはどこからか白い紙を取り出して、自分の名前と兄の名前を書き始めた。
お婆さんはその紙を渡し、「私達を捧げますので」と夫婦に告げた。
「何だこいつらは、値しないな」
と夫婦が言うと、婆さんへの視点が突然アップになり、おぞましい形相で
「それでは神珠(?)と」俺を指差して「こいつも捧げますので」と夫婦に囁いていた。
夫婦が「ほう」と嬉しそうに言って承諾すると、突然周りが真っ暗になり、俺の身体が急に萎み始めた。
とても苦しくて、何となく俺はこのままじゃ死ぬと思ったので、必死に夢から醒めようとした。
(↑僕には夢の中で醒めようと念じると本当に醒められる特技が昔からあった)
すると、いつも通り醒められた。

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