Categories: 洒落怖

プロジェクトA

この怖い話は約 3 分で読めます。

背筋が猛烈に寒くなり、全身に鳥肌が立った。冷や汗が一気に噴出した。

(8/9につづく)

273 プロジェクトA(8/9) sage 2008/12/11(木) 23:26:25 ID:5kxjWlNa0
もう色々と想像する前に、とにかく必死でツマミを回し開錠して外に出た。
すぐに携帯TELの灯りを頼りに勝手口の鍵を鍵穴に差し込み、ドアをグッと引き上げながら回転させて施錠した。
エンジンをかけたままの車に飛び乗り、一目散に出発した。
バックミラーやサイドミラーは絶対に見ないようにして走り、一番近いコンビニの駐車場に入って一度車を降り、店内で落ち着いてから帰宅した。

そんなことがあった。
それ以来、私はR社に夜一人で残るようなことは絶対にしない。
“おじさん”の話を聞いた時にR社の社員の一人にはじめてこの話をしてみた。
その人は、ちょっと困ったような表情で私のことを見ていたが

「・・・今年は、いろいろありましたね」

とつぶやくに留まった。

それ以来、R社に伺っても、”おじさん”の話はしていない。

(9/9につづく)

274 プロジェクトA(9/9) sage 2008/12/11(木) 23:28:07 ID:5kxjWlNa0
R社の社屋は2007年夏に全面リフォームされた。

その後、おかしな現象は収まったらしい。
今ではまた以前のように、R社の社員は夜遅くまで事務所で仕事をしている。 

もう一連の不幸は終わったかと思っていた。
でも最近Lさんが交通事故で、Kさんと同じように亡くなった。
棺の中のお二人は、ともにお顔はきれいだった。

まだ連鎖は続いているのか?
実のところは単なる偶然が重なっているだけだとは思う。
が、ここ数年でR社とZ社で亡くなった社員は「A」に深く関わった人だけだと思われる。
決して人数の多くない私の部署の朝礼で
「えー、すでにご存知のことと思いますが、昨日、○○の○○さんが…」
って話を何度聞いたんだ。

私の健康状態もあまり良くない。
時折、不安を覚えるのです。

以上、もし最後まで読んでくださった方がいましたら、どうもありがとうございました。
疲れたので寝ます。おやすみなさい。

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