短くて怖い話
変なマンホール
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学生時代のバイトの話、といってもバイト先から帰宅するまでの間の事だけど
普段は大通りから山林を迂回するルートで帰るんだけど、あんまりバイトが遅くなると山林所有者の私道?ぽい道使って帰るの
道の途中に変なマンホールがあって、めっちゃ錆てて何の図柄も無いオープナー刺す穴だけある平らなマンホール
「この下には旧日本軍の忘れられたシェルターが」
とか妄想して帰ってた
ある晩、そこを通ると蓋が開いてて穴付近に血溜まりの跡のような赤茶けたかテカテカの染み
で、うっすら生臭い臭いと焚き火?のような煤の臭いがどっからか漂ってくるのね、たぶん穴から
よせばいいのに自転車のライト(乾電池式の車輪回さなくていいタイプ)で恐る恐る中を覗こうとすると
遠い感じがするけど反響でエコーがかった、うっすら演説?してるような声が聞こえてて…
「おい!」
っていきなり声かけられてビクっとして振り返るとおまわりさん
今度は私道に勝手に入った事で怒られるんじゃないかびびったけど、追い払うように「こんな時間に危ないから」って帰された
帰りつつ何度か振り返ったけど懐中電灯でこっち照らしてずっと監視するかのように穴の前に突っ立ってた
ある日またその道通ったんだけど、マンホールがあった箇所にアスファルトが盛られて無くなってた
そういやなんで「おまわりさん」って思ったのかな? 懐中電灯で顔照らされて逆光でほとんど相手見えなかったけど