何でも怖い
過食症の姉の末路

この怖い話は約 3 分で読めます。

私の姉の話で、私自身が体験した話です。

私の姉は過食症でした。
高校二年の頃から姉はよく食べるようになりました。
元々よく食べる方だったのですが間食も増え、一回の食事の量は二人前は当たり前。
自発的に運動は少ししていたようですが食欲は増すばかりで今まで標準体型だったのが3年の夏にはどうみても肥満体系に。
それが過食症だと私は薄々気づいていたのですが家族(特に母)はほとんど姉に関心がなく、見てみぬふり。
姉は大人しい性格で母や父のせいもあり学校や友達の話などほとんど語りませんが、学校での成績は中の中、運動神経は中の上
友達は少人数ながらも良く家に連れてきたり遊びにいったりと充実した様子で、誰に対してもいつもにこにことして良く接していました。

ですが、夏ごろになるとそれが顕著になり私が心配して「お姉ちゃん、大丈夫?」「ちょっと食べすぎだよ」と言うと
「え?何が?大丈夫だよ」「大丈夫、あとで運動するから!」と笑ってはぐらかすようになりました。
母はと言えば、丸々太ってもなお際限なく食べる娘が醜くなったのか「お前は家を食い潰す気か!それ以上その食生活続けるなら家を出て行け!」
と怒鳴りつけてしまいました。
姉は少し悲しそうな顔をしましたが反論することもなく、次の日からすっぱりと普通の食事量に戻りました。
一週間経っても何事もなかったかのようにその食事を続けていたので私も「あれ?過食症ってこんなにあっさり治るんだ」と思いました。

120 : 本当にあった怖い名無し : 2012/03/04(日) 02:25:39.24 ID:zO6uNh/P0
しかし、そんな簡単に治るものではありません。
それから2週間程経った8月の夜中1時過ぎ。私は寝苦しさから水を飲もうと二階の自室から一階のリビングに降りていきました。
私は癖で電気を点けずに歩いていたのでリビングでライトを点けようとした時、奥のキッチンから物音と人の気配が。しかもうっすら明かりが。
えっ、もしかして強盗?と思い用心してライトは点けずにキッチンの方に向かうとそこに居たのは強盗ではなく姉でした。

姉は半開きの冷蔵庫の前に座り込み一心不乱に何かを食べていました。くちゃくちゃとガムを噛む様な音がしていましたがライトを点けると
それが何かはすぐに分かりました。生肉です。母が買っていた、焼いてない生の牛肉でした。
しかも食べていたのは生肉だけではありません。座り込んだ姉の周りは鶏肉、生の野菜、ハム、生卵、マーガリン、ソースやマヨネーズといった調味料
後ろの引き出しも開けられており乾物類やホットケーキミックスなどの粉物なども散乱
そして姉が吐いたと思われるおびただしい量の嘔吐物が床一面に広がっていました。
私はパニックになりながら「お姉ちゃん!何やってるの!?何食べてるの!!!どうしたの!!」と姉の肩を掴んで慌てて生肉を取り上げると
見たことも無い、完全に正常ではない目つきで私を見て「ん?あー、大丈夫。あはは。大丈夫」と口調だけはいつもと同じ、何気ない返事でした。

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