この怖い話は約 2 分で読めます。

301 : 本当にあった怖い名無し : 2012/04/28(土) 23:48:39.38 ID:dG8Zp4oH0
おととしのそう今頃の季節、夜中の2時過ぎくらいの話
当時仲のよかった女友達のMを誘って、夜から車で山の近くの河にきていた。
目的は花火。場所は結構山に囲まれててその河は奥から流れてきてる。しかし、道路も最近通ったのでうってつけだった。
花火をいっとき楽しんだ後、車に戻り二人でだべっていた。
外は冷えていたので窓がだいぶ曇っていることに気づいてなかった。

数刻、突然天井に「ドスン」と音がした。まるで何かが上に降り立ったようだった。
周りの暗さもあいまって俺たちは心底おどろいた。
Mは少し取り乱したように「なに、なに」とあわてふためいている。だが俺も怖い。
なんなんだよと外に出て、おそるおそる天井を確認したが・・・なにもなかった。
反対側へとまわったがなにも落ちていない。Mが助手席の窓を開けて確認してきたので返事をかえす。
(やばい空気だ・・・)そう思って車を移動させようと運転席に戻る。Mも不安そうな顔だ。
ちょっと軽いノリで気持ちを軽くしてやろうと話しかけ、シートベルトを締めたとき、ドアミラーをみて戦慄、後ろ窓に手の平の痕がある・・・。
(後ろは・・・確認して・・・いない!)
もう一刻も早く移動しようとエンジンをかける。かかった瞬間、フロントのボンネットに子供の靴がおちてきた。
「ひっ」。Mも俺もまともな心境でいられない。リアにいれ、バックで一気に道路まで下がった瞬間、Mが絶叫した。
おれは構わず転回し、車を全速力ではしらせその場から逃げた。

街の明かりが見える市街に戻ってきてから、Mに最後の叫びの理由を尋ねたところ、どうやらバックしたとき、俺は後ろを向いていたわけだが、
俺の横窓の曇りガラスに、後ろから前に引きずられるように、手のひらが滑ったらしい。
その河の近くの一軒家に住む家庭が4年ほど前に一家心中をしたという事実を聞いたのは数日後だった。

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bronco
Tags: 花火

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