後味の悪い話
代償

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女性Aは、ある夜コンビニにいった
そこに運悪くコンビニ強盗が現れ、女性Aの首元にナイフを突きつけ店員にこう言った
「金を出せ!出さないとこの女の命は無い」
その時、店内には女性Aの他に中年男性が一人と20歳代の男性がいた。
20歳代の男性は、強盗の隙をついて女性Aを助けようとナイフをもった強盗に殴りかかった。

強盗の注意が完全に男性に移ったのを見計らって、女性Aは強盗から離れた
その結果、男性が強盗の動きを封じて店員が近くの交番に連絡して、強盗は逮捕された。
しかし、男性は強盗ともみ合った際に、右腕の靭帯と左足の靭帯を怪我してしまう。

後日、女性Aは入院中の20歳代の男性のお見舞いに行った。
男性は「ありがとう、僕の怪我のことは気にすることは無いよ」と、いってくれた。
その日はひとまずお礼をいって、明日また来ることを男性に伝え帰ることにした
その帰りに、その病院の医師に呼び止められ入院中の男性のことについて話した
医師の話だと、男性は大手企業のサラリーマンで歳は25
両親は既に他界、兄弟もおらず結婚もしていないとのことだった。
なので一番最初に見舞いに来た女性Aに話かけた、と医師は言った
肝心の右腕と左足の怪我については、完全に治すのは難しいと言われた。

95 : 2/2 : 2009/08/19(水) 21:03:39 ID:rDAu3lYF0
家に帰った女性Aは考えていた
「私のためにあの人は危険をかえりみず助けてくれた、あの人がいなかったら
 私は今こうして何事もなく生活できてないかもしれない、もしかしたら死んでいる
 ことだってありえなくもない。
 じゃあ私は、あの男性になにをしてあげればいいんだろう…
 右腕と左足の怪我は治らないかもしれない、でも治るかもしれない
 入院がながびいたら仕事にも支障がでる、たとえ怪我が治っても今まで道理に仕事が
 できないかもしれない
 治らなかったら誰が男性の入院費を払うんだろうか?誰が男性の世話をするのか…
 私…!私が全部やるの?もしかして… 今ある貯金でなんとかならないかしら…」
 「200万…これを謝礼金として渡してさようなら、なんてそんな白状なことできない
 やっぱり私しかいないの…これから楽しいこともいっぱいあったのに…」

そうして女性Aは悩みに悩んだが、考えても一向にいい考えは浮かばず
こうつぶやいた

「こんなことになるんだったら死んでくれた方がましだった」 

96 : 本当にあった怖い名無し : 2009/08/19(水) 21:05:29 ID:gQL44u8R0
その頃、中年男性は思っていた。

「あの男性、勇敢で素敵だったわぁん・・・」

105 : 本当にあった怖い名無し : 2009/08/20(木) 02:05:32 ID:0Di0NjHx
>>95
乙!
後味が悪いとゆーかなんとゆーか…女の呟きがあまりにも現実的だね
これが少女マンガだったら二人の間に恋が芽生えてめでたしめでたしで終わるのにねぇ…

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