夢・不思議
ばりばり

この怖い話は約 4 分で読めます。

はじめに、私は先日ひどく怖い夢をみました。それで誰かに聞いてもらいたくここに書き込むことに決めたのですが、テンプレの過去ログ倉庫を拝見させてもらったところ、その中にある「猿夢」という話と大変似通った内容であることに気づきました。

それを読んで私自信かなり驚き、似たような話を書くことに若干ためらいもありましたが、決してパクリや創作ではないので読んでみてください。

私は学校にいた。中学校だ。もう随分前に卒業した。
これが夢だとすぐに気づいたのはあまりにも校内がしーんと静まりかえっていたからだ。
何より今の自分に中学校に来る用事などない。
少々不気味ではあったが、緑色の廊下や歩くとミシミシいう教室は懐かしかった。
しばらくぶらついていると、廊下の隅にあるトイレが目に付いた。
「はは、懐かし」
中学時代の私は胃腸が弱く、授業中にトイレに駆け込むこともしばしばあった。
だから、変な言い方だがトイレは結構身近な存在だった。
キィっとドアを開けて中に入る。相変わらず汚い。
私はなぜか吸い込まれるように個室に入った。
洋式トイレにどかっと腰を下ろす。
「何で、俺こんなことしてんだ・・・?」
そこでようやく私は自分の行動の異常さに気づいた。そう、”なんで私は夢の中でトイレの個室
なんかに入っているんだ”と。
じわじわと恐怖感が芽生え始めた。
「怖い・・怖い! 何で俺トイレなんかに入ってんだよ・・!」
軽いパニック状態に陥り、キョロキョロと周りを見回した。
すると、動いたはずみでかさっという音が上着のポケットから聞こえた。
何だろうと思って引っ張り出してみると、それは何の変哲もない一枚の紙。くしゃくしゃに丸まっていた。
開いてみる。そこには私の筆跡と思しき字でこう書かれていた。

”ばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばりばり”

「ばりばり・・・?」
意味が分からない。元々字が汚い私であるが、そこに書かれている字はそれに輪をかけて汚く、
ひどく焦って書いたような印象があった。
首をかしげて疑問符を浮かべていると、一番奥の個室から物音がした。
「!!!」
びっくりした。誰もいないと思っていたのに。音は断続的に続いていた。
自然とそっちに耳を傾けると・・・

「ばり・・・ばりばり、ばりっ・・・・ばりばり」

心臓が飛び出るかと思った。ばりばり・・・紙に書いてあったのはこのことだ。
でもこの音源がなんであるのかは全く見当がつかなかった。ただ言えることは、
なにか軽い感じの音ではなく、なんとなく重い感じの音だった。
私は今すぐ逃げ出したい気持ちだったのに、どういうわけか壁をよじ登って上から音源の個室を
覗き見ることにした。もちろん細心の注意を払って音一つたてないようにだ。
私は見た。私の個室からは隣の隣に位置するため、すべて見ることは出来なかったが、
音源が人間であることは分かった。それも女の子だ。黒髪の。おかっぱで。
そう、まるでみんながイメージする”トイレの花子さん”そのまんまだ。
髪の毛が邪魔で何をしているかは分からなかったが、そいつが何やら頭を上下に動かすたびに
またあの「ばり、ばり」という音が響いた。
私は自分でも驚いたが、信じられないほどの勇気をもってさらに身をのりだした。
そこで私は見た。

少女が、人間の生首を頭蓋骨からばりばりと食ってるのを・・・
私は絶叫した! もうなりふりかまっていられない! 殺される!
ドアを蹴破って個室を飛び出した。足がもつれて男性用便器に激突したがそれどころじゃない!
振り向けば一番奥の個室が薄く開きはじめていた。
「やばいやばいやばいやばいやばい!!!」
全力疾走。トイレを出て階段を目指す。母校だけあって校内の地理は完璧だった。自分がいるのは
地上三階。3段、4段飛ばして階段を駆け下りる。すぐに一階にたどり着いた。
そこで私は異様な光景を見た。
下駄箱には片足の無い少年や、和服姿の女の子、そのほかにも妖怪のような気持ちの悪いやつらが
うようよしていた。でもそいつらは私を珍しがっていたようだが敵意は無さそうで、すぐに襲い
かかってくるような気配はなかった。私はほっと安心する間もなく、校庭に出る扉に飛びついた。
一つ目の扉にはカギがかかっていて開かなかった。二つ目も三つ目も、
四つ目にもカギがかかっていたのだが、これだけ内カギ?のような仕様で、ひねれば簡単に開く
カギだった。開けるなり、また蹴破るように外に飛び出した。
「やった! 助かった!」
やった、助かった・・・? 自分で言ってなんだか変な感じがした。何で外に出ただけで助かった
なんて言えるのだろうか。
ここにきてやっと私は思い出した。

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