洒落怖
手のオバケ

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744 手のオバケ2 sage New! 2012/06/23(土) 19:39:26.91 ID:tTE+TLjx0
ある若い女性は、早朝に、自殺の名所である海の岩壁に行った。
夜だと怖く、早朝を過ぎると人が来るので、その時間を選んだ。
岩壁の上から下を見ると、遠くてはっきり見えなかったが、
ワンピースのような服を着た人が海に浮いているのが見えた。
自殺するとこうなるのかと怖くなったが、決心は変わらなかった。
しかしここから飛び込むと、その死体に直撃する可能性があったので、
場所を少し移動した。

すると、死体だと思ってたものが突然動き出し、付いて来た。
移動しても移動しても付いて来る。
下の様子を見ていると、「死んだら後悔するぞ」など叫ぶ声が聞こえた。
彼女は、あれが何なのかわからなかったが、
説教にかこつけて、心が弱い、人格障害などの悪口を言って、
優越感を得ているように見える人達にうんざりしていたので、
そのまま無視することにした。

745 手のオバケ2 sage New! 2012/06/23(土) 19:41:44.01 ID:tTE+TLjx0
しかし、それをよく見ると、くねくねと人間でない動きをしていた。
不安が強くなっていったが、さらに誰かに目撃されるとまずいと思い、
思い切って飛び込もうとした。
その瞬間、その手が伸びて、こちらに近づいて来るのが見えた。
その時、彼女は、あの言葉は説教ではないし、あれは地縛霊だと直感した。
逃げようとした時には、すでに体を掴まれ動けなくなってしまった。
とっさに「自殺しないから連れていかないで」と叫んだ。
すると、掴んでいた手は離れ、海へ戻っていった。

彼女は、こう思っている。
弱い心が地縛霊を引き寄せ、弱い心を消したから助かった。
もしかしたら、自殺したかったのも、
あの地縛霊に引き寄せられたからなのかもしれないと。
あの後、すぐに逃げたので、あれが今、どうなっているのかわからない。

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