洒落怖
おかっぱの女の子

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真冬の深夜、バイクである峠を越えた後だった。
四時過ぎ帰宅して、疲れていたので、
そのまま床についた。

眠りについてから、何時間たっただろうか、
頭の上の方で、「うふふ、うふふふふ」という
小さい女の子の声がして目が醒める。
目が醒めたといっても、厳密にいうと、
その時点では、まだ目は開いていない。
もう朝だろうし、近所の子が近くで遊んでいるのだろうと、
そんなことを考えつつ、まどろむ意識の中、
目をつぶったまま、また寝ようとしていたのだ。
しかし、しばらくすると・・・また・・・
「ふふふ、ふふふふふふ」と声がする。

すぐ耳元で。

全身からただならぬ異様な空気の強張りを感じた。
さすがに、ハッとして、反射的に目を開いた。
いや、開いてしまった。
天井が見える。
私はあお向けで寝ていた。
外では小鳥がさえずり、
和室の床の間には朝の優しい光が差し込んでいた。
気のせいか?
だが、おなかの辺りの微妙な重さに気が付くのに
時間はいらなかった。
何気なく、視線を天井からおなかの辺りに移す。
小さい女の子がちょこんと座っていた。

521 2 2007/07/27(金) 23:45:03 ID:ywqMyg8i0
いや、女の子かどうか、顔が見えたわけではない。
ただそう感じた。
全身が真黒でシルエットしかわからなかった。
すでに辺りは明るく、部屋の中も明るいのに、よく見えないのだ。
でも、私にはそれが女の子だと分かった。
しかもおかっぱ頭で和服を着た・・・。

その子の姿を見た刹那、異様な空気の強張りが、さらに緊張し
全身に纏わりついた。
全身を何か圧縮された空気に抑えつけられるような感じで
身動き一つできなくなったのだ。
視線さえ変えられない。
真黒の女の子は、私のお腹の上にじっと座っている。
ずっとこちらを見ているようだった。

本能的に危険を感じた。
これは座敷わらしとかそんな類のものじゃないことを悟った。
悪霊・・・いや・・

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