Categories: 洒落怖

黒いカッパのおっさん

この怖い話は約 3 分で読めます。

ついでに気になった話があったんでもう1つ投下します。

「黒いカッパのおっさん」

それは以前書いた拾ったPOPーXの話を経験した年(4年前)の秋の事だった。
秋田に住んでる弟が、久々に連休が取れたのでワシと釣りがしたいと連絡してきた。
「だら、こっちも無理矢理連休取るで、M野でも行ってゆっくり釣りしようぜ!」
という感じで釣りの予定は決まり、ワシは連日殺人的な残業をこなし休みを取った。

M野ダムとは、東北屈指の大型が釣れる事で有名なリザーバーだ。
最近ではバスワールドの取材なども行われてる。
ワシと弟が合流していざM野ダムに向かったのは、秋も深まる10月中旬の
秋晴れと言うにふさわしい、平日の昼下がりだったと記憶している

378 フロムバス釣り板 2007/05/28(月) 17:37:29 ID:XIHa13ZQ0
弟はその年に買ったばかりのパントを売り払い、何を思ったかフロートボートを2艇も
買って車に積んで来ていた。どうやらワシに乗り心地を味わわせたかったらしい。
ワシは準備をする弟を尻目に陸っぱり開始!←我先野郎
フロッグでワンドの奥を攻め、いきなり52cmを釣り上げ弟を凹ませるw
「大丈夫!これからもっと釣れっから。今日は良い感じだぞ~!!」
と弟を励まし、勢いよく出船するが全く釣れない・・・・・。
しかもあんなに晴れてた空が、僅か1時間程の間に曇ってきている。
ワシはキャスティングの回数を減らし、なんとか弟にいいバスを釣らせようと、
ポイントを見定める事に徹する事にした。
「あそこ入れれるか?プランク(ZEALのシングル水車)投げろ。そう!で、ポーズ。」
などとアドバイスを繰り返すが全く釣れない。出もしない・・・・・。
もう一番おいしい場所に行くしかないと思ったワシは、弟に上流に向かうように言った。

379 フロムバス釣り板 2007/05/28(月) 17:38:49 ID:XIHa13ZQ0
ワシ等が向かった上流は、沈み橋、オーバーハング、なる木(50UPがなる木)と呼ばれる
立ち木など、ランカーサイズがかなり出ているMダムの一級ポイントの集まりだった。
非常に不安定な連結フロートボートが上流域に入った時、ワシは妙な違和感を覚えた。

誰かが見ている・・・・・・・

上流域は今や曇りどころか薄い霧までかかっている。
ワシは『こんな時に変なモン見たくない!』と、視線は無視する事にした。
弟も何故かに無口になっている。ワシが知る限り弟は霊感的なものは無い。
しかも霊なんて全然怖くないと言う。きっと能天気な母親の血が濃いのだろう。
暫くぼーっと前進してたのだが、あるポイントでワシは小さな水音を耳にした。
その頃には誰かの視線は頭痛に切り替わって居た。小さなインレットがある・・・・・
ワシが視線を向けた先には、柳の木がオーバーハングしているインレットがあった。
その時ワシは凍り付いた。

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