Categories: 洒落怖

鬼の手

この怖い話は約 2 分で読めます。

霊能者の助手のバイトしてたことあったんだけど、一度鬼専門の拝み屋って人に会ったことがある。
うちの師匠が呼んだのか、俺の地元に件が会ったのかしらないけど、旧家で見つかった
鬼の手を燃やす手伝いをしてくれと頼まれた。師匠は来なくて俺一人が借りだされた形。
お正月には市民の殆どが三社参りに来るような大きな神社に更に結界を幾重にも張って、
普段の護摩段の5~6倍のデカさの見たことない形の護摩段が組まれ、その一番上に
お札でぐるぐる巻きにされた「鬼の手」が置かれた。

ぐるぐる巻にされる前の鬼の手を「ぬ~べ~かよw」と思いながらチラ見したけど、
手の形はしてなくて、1mくらいの先の尖った丸太のようなものだった。
その鬼専門の人がいうには蜘蛛の足みたいなものという説明。
本当は密教系のお寺でやった方がいいのだけど、俺の地元ではこの護摩段を組める
お寺がなく、仕方なく広い結界のあるこの神社でするそうだ。
鬼は地獄の業火の中で生活しているので、それ以上の火力を出すために灯油のようなのも
用意されていた。俺が手伝ったのは護摩段を組むだけだったので、それ以降は
結界の外に出された。参道では警察が交通整理をしていて、神社内に入れないようにしていた。

鬼レベルの退魔をするにはそのくらいの用意が要るので、庭で燃やすレベルでは、
鬼をただ怒らせるだけなのではないかと。

bronco

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bronco

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