Categories: 洒落怖

40年越しの新事実

この怖い話は約 3 分で読めます。

616 : 本当にあった怖い名無し[] : 投稿日:2013/01/11 23:12:59 ID:1CeC8aUQ0
親父が高校生の時の話なんだけど、大晦日に初詣に行こうと友人と二人で地元にある大きい寺へ行ったんだと。
そこの寺は大きいだけあって、その年の大晦日の夜は人で賑わっていたそうだ。
寺には鐘がありそれは本堂からは少し離れた場所で、敷地内の端にある階段を上って行った先にある。今はお金を払うと鐘撞く事ができ人も訪れるが、昔はあまり人が寄らない場所だったそうだ。
その日そこへ二人はなんとなく行ったらしく、今から話すことはその鐘撞き堂での話になる。

618 : 本当にあった怖い名無し[] : 投稿日:2013/01/11 23:17:11 ID:1CeC8aUQ0
鐘撞き堂は階段を登りきってから少し先にあり、今は整備されているその堂の周りは草が生い茂っていた。
親父たちは何も考えることなくなんとなく階段を上っていき、
先をみると鐘撞き堂の奥の草の茂った山の方から一人の男がこちらへ下ってきた。
その時、大晦日で賑わっている境内にも関わらず鐘撞き堂にはその男と二人しかいなかったらしい。
大晦日に一人で人気のないところにいるなんて変だとは思ったが、
カップルがケンカでもして一人でいるんだろうとその時は思ったそうだ。

619 : 本当にあった怖い名無し[] : 投稿日:2013/01/11 23:19:34 ID:1CeC8aUQ0
そのため見つけた時は人がいるなぁくらいにしか思わなかったそうだが、
男を見てみると足を引きずるような感じでくねくね歩いていて、
なんか気持ち悪い奴だと思って立ち止まったそうだ。
すると二人の方へどんどん近付いてきて、男は自分たちの前で止まったんだと。
その男は二人に何か言うのでもなく、上半身を動かして自分たちの顔をジロジロと見てくるらしい。
目をギョロっとさせて、
ゆっくりと上半身を左右に動かし、
二人の顔を交互に見てくるんだと。
気味の悪い行動に、なんとなく動けないで二人は立ち尽くした。

友人「おい親父、今、お前の方を見ているよな」
親父「ああ、見てるな」
友人「今は俺の方を見てるな」
親父「ああ、お前の方を見てる」
そして親父はこの男がキチガイ頭のおかしいやつだと思い、このままいたらヤバイと判断し逃げることにしたんだと。
親父「おい…こいつちょっと変だから逃げよう」
友人「…そうだな」
そうして、親父は手を繋いで逃げることを提案した。

622 : 本当にあった怖い名無し[] : 投稿日:2013/01/11 23:27:56 ID:1CeC8aUQ0

お互いの外側の手を握りあえば、お互いが後を向いても手が離れることはない。

親父「良いかこのまま手を離さないで後を向いたらすぐに走って逃げるぞ」

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