Categories: 洒落怖

囁かれる

この怖い話は約 2 分で読めます。

学生時代。
バイト先が御盆で大忙しだった。
お昼でそろそろ客がきれる頃かな、と思ってたころ。

ちょうどL字型のカウンターで、
ちょうどLの下側で一人で下を向いて包装作業中、
「○○(私の名字)さん」と耳元でお客さんに呼ばれた。

「はい!失礼致しました、承ります!」 って向いたら、誰もいない。L字型の上(横?)には先輩2人とお客さん。
けっこう離れてるし、そっちのお客さんはこちらを見ていない。
「アレ~?今耳元で名前呼ばれたと思ったんだけど・・・気のせいか」
って思ってふと一番近くの先輩を見たら、真っ青な顔で、

「今、○○さん、誰かに呼ばれなかった・・・?」

ちょっと店内騒然でしたわ。

よく考えたら、その一番近い先輩でさえ2m以上離れてたのに
なんであのささやき声が聞こえてたのも怖かったよ。
しかも、私、その日名札忘れたから、客に名前わかるわけないんだよね。

御盆ってことですましたけどさ。

bronco

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bronco

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