Categories: 洒落怖

夜叉苦

この怖い話は約 4 分で読めます。

怖い部分は基本的に聞いただけなので、自身への恐怖といえないかもしれないが、
自分の中で恐怖が抜けないので、「大丈夫だ」と言ってもらいたいので書こうと思う。
文書にするのは下手なのは勘弁して欲しい。

今年、自分の地元では過去に前例の無い大雪が降って建物とか畑のハウスが幾つも倒壊した。
その中で共選所も倒壊したのだが、そこには御宮というか神様を祭っている建物と、
災害時の集合等にも使う広場がある。
今回の大雪はあまりにも積雪量が多く、とても個人では除雪できるレベルではなかったために、
地区の区民はこの広場に一端集まって話し合いをすることになった。
集まったみんなで共選所は潰れてしまったけど、御宮は潰れなくてよかったねと話をしていた
のだけど、奥の神様のやしろを確認をしようということになった。
御宮は数人が座れる程度の小部屋と、その奥に中庭のようなものがあって、
その先のやしろ神様が祭られている。
990 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/06/03(火) 20:00:23.13 ID:3k2Hc6aw0.net
この神様の由来は私がまだ小学校低学年の頃に曽祖母に聞いた事があった。
近所にYさんと言う家系の家があるのだけど、そこの家の人が旅の坊さんに宿を貸したらしい。
その間に坊さんは木彫りの神様を彫って、お礼としてYさんの家に置いていった。
その頃の私の地区はお世辞にも裕福と言える環境ではなかったが、なぜかその神様を頂いた
年から天候等の色々な環境に恵まれて農家としては十分な暮らしができるようになったらしい。
それから、環境に恵まれるようになったのは、その神様のおかげでは無いのか、
と言う話になって現在のように祭られるようになったのだと聞いていた。
(この話が違うということは後でわかるのだが)

991 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/06/03(火) 20:01:12.80 ID:3k2Hc6aw0.net
そのような由来のある神様を確認するため、雪かきをしなが御宮までたどりつき神様の建物を
見に行くと残念なことにやしろは完全に潰れてしまっていた。
しかし、統計では8割とも言われているほどハウスの損害を出した後のため、
「潰れてしまったね」と言う程度で、また立て直せば良いやと言う雰囲気になっていた。
神様だけでもと、神様を潰れたやしろの中から探していたのだけど、
やしろの中から黒ずんだ麻袋のようなものが出てきた。
神様の祭ってあった建物の中は、「見てはいけない」と言う仕来りになっており、
見ることができるのはKさんという御爺さんのみだったので、どのような状態で保管されていた
のか明確でなく、「この中に神様が入っているのかな?」と言う話をしていた。

994 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/06/03(火) 20:08:50.89 ID:3k2Hc6aw0.net
中を見ようとしていると、別の人が、「木彫りの神様が出てきた!」といううので見てみると、
たしかに古い木彫りの人形のようなものがが手にあった。
古いものためか真っ黒になっており、大きさが30cm程度のものだったが二つに割れていた。
その神様と、黒ずんだ袋を持って広場に戻った。
地区の人にその二つを見せていると、Kさんが広場についた。
Kさんは90を過ぎるお爺さんで、神様とは決められた一人しか会えない決まりになっており、
昔は神社(今回の神様とはまったく関連のない神社)で神主んをしていたKさんがその役割を
していた。
Kさんは、小さい頃に近くの村から数人で越してきていて、そのときには、
既に廃村になっているところをKさんの父親を含む数人で畑を耕して、
いまの状態まで発展させたらしかった。
それ以前の村が廃村になった理由は「厄災」だと聞いたことがあった。

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bronco

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