子どものころの怖い話
ヤマキの墓

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247 本当にあった怖い名無し 2008/08/14(木) 14:44:46 ID:kipm/8520
随分昔のことなので細かいところまで覚えていませんが、思い出しながら書いてみます。

家の近所に子供達に「ヤマキの墓」と言われている古い慰霊碑みたいなのがありました。
高さ1m位の自然石を石の土台に立てた感じでした。
随分古いものらしく、表面は苔むしていて何と書いてあるか読めませんが、薄暗い藪を少し入った所に有ることや、時々お供え物が置いてあったりと、子供ながらに畏怖を感じさせるたたずまいがあり、内容は覚えていませんが、怪談話とかもあったと思います。

249 本当にあった怖い名無し 2008/08/14(木) 14:50:38 ID:kipm/8520
さて、小学校五年生頃の事です。
仲間同士で、慰霊碑のある藪に秘密基地をつくり、マンガやお菓子とかを持ち込んで暇をつぶしていました。
ある日、また仲間同士で秘密基地に集まったとき、仲間のTが
「ヤマキの墓の下には瓶が埋まっていて、中には生きたナマズが入っている。」と言い出しました。
なんでも親戚の結婚式で帰ってきている叔父の話らしく、生きたナマズが地中の瓶なんぞに入っているなど仲間内では信憑性ゼロ。
もう口の悪い仲間からは嘘つき呼ばわりで、T本人は言い出したからには引っ込みがつきません。

250 本当にあった怖い名無し 2008/08/14(木) 14:54:25 ID:kipm/8520
それでTにお願いされて、日曜日にTと私とK、Bの四人で墓の土台の下を掘ってみることになりました。
ちなみに私やK、Bは霊感なんてありません。度胸の据わった強者って訳でもありません。好奇心にかられて何となくついて行きました(内心小判とか期待していた)。
一度、ヤマキの墓に近いKの家に宿題をみんなでやる名目で午前中に集まったあと、昼食をご馳走になってから、秘密基地に移動。
装備は誰かが持ってきた懐中電灯とシャベル2つとKが何故か持ってきた十手(祭りの輪投げの景品?)で、特に考えもなく墓に向かって出発。

252 本当にあった怖い名無し 2008/08/14(木) 14:58:28 ID:kipm/8520
墓についたのは多分2時頃だったと思いますが、少し雨が降りそうな雲が出てきて、蒸し暑かった記憶があります。とりあえずTはナマズを目指し、他3名は小判を目指して土台の前を掘り始めました。
土は砂利混じりでなかなか硬く、10分がりがり掘っても10cm位しか掘れません。自分たちは交代しながら1時間近くかけて50cm位堀おこしました。
まったく何も出てきません。子供なので飽きてきたところ、突然大雨が降ってきたので、近くの木下に避難しました。
今まで掘っていた穴にみるみる泥水が溜まっていくのをみて、面倒くささが倍増してきて、また今度掘ろうって事になり、一応今掘った穴が埋まらないように草か何かを詰る事を決めて、その辺の草や枯葉を皆でかき集めていると、穴から「ゴボ・ゴボ・・・」と音がしてきます。

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